【知り合いも言葉もゼロのメキシコで始めたボディワーク武者修行】
大学卒業後、一旦は企業に就職し、同期で断トツの営業成績をあげて評価されるも、この会社にいても輝いている未来の自分が見えない、と1年1か月で退職を即決した江口剣太郎さん。
では、なにをすべきか、と考えた江口さんの脳裏に浮かんだのは、中学・高校で陸上部アスリートだった頃の憧れの職業、ボディワーカーでした。そして、3年間をかけて、リフレクソロジーや、タイ古式マッサージ、推拿(すいな)、クイックマッサージなどを学び、リラクゼーションマッサージ店の店長なども経験します。
しかし管理職でいるより、セラピストとして多くの人たちに施術がしたかったという江口さん。ここで大胆な発想をします。
「いっそ、自分探しの旅をしながら外国でセラピスト活動をしてみよう!」
そんな直感に素直に従ったという、当時26歳だった江口さん。日本で学んだ数々のボディワークスキルを引っさげての武者修行先に選んだ異国の地は、メキシコでした。
—— どんな武者修行だったのですか?
江口剣太郎さん:
安宿に泊まりながら、知り合った人に施術をする、という感じでスタートさせました。ただ、長期滞在を考えていたので、まずは収入とアパートを確保しようと考えたんですね。そこで、僕には通関士という資格があったので、最初の何年かは通関業務のある日系企業にお世話になりました。また、メキシコ人の友達を作ろうと英語学校にも通い、知り合った人たちにボディワークを施術していました。
そのうち僕のことが口コミで拡がり始めて、ある時、大きな転機が来たのです。
それが、メキシコ最大規模で、大企業の社長婦人や、省庁の役人夫妻、ニュースキャスターなど著名な方がたが訪れるセレブ向けメガ・ヘアーサロンからのスカウトでした。そのサロンに空き部屋があるから、そこで日本式のボディワークをやってほしいと。やってみると、お客さんは皆さんお金持ちなので、チップで家賃が払えるようになりましたね(笑)。
—— そもそも、なぜメキシコを選ばれたのですか?
江口さん:
当時、東南アジア方面へ自分探しに行くのが僕ら世代のブームでした。でも僕は変わり者なので、皆と同じ場所なんて面白くないと、知り合いもいなくてスペイン語もわからないけど、なぜかメキシコを選んだのです。
今思えばですが、この選択はきっと、「魂が導いてくれた」のだと思いますね。なぜならメキシコに行ったことで、意識が大きく変容しましたし、ライフワークにしたいと思えるようなボディワークとも出逢えたわけですから。
—— 意識の変容はどう起こったのですか?
江口さん:
メキシコで暮らした26歳から38歳までの12年間に、セレブな方々とも出会いましたが、じつはもっと興味深い人たちとも出会い、交流していました。
それが、かつてメキシコでトルテカ文明を築いた、トルテカ族(※)の叡智を受け継いでいる人たちでした。メキシコには今もシャーマニックな世界が息づいていて、彼らと交流しながら、宇宙や大自然とつながるワークなどを、様々に体験することができました。
その結果、意識が大きく変容しましたね。それまでの僕は3次元的というか、思考ばかりで生きていました。でも、シャーマンたちとの交流で、スピリチュアルなセンサーやハートが開き、直感が活性化して、メッセージなどを受け取るようにもなって。
※トルテカ:トルテカ人たちによって7~12世紀頃にメキシコで栄えた文明。
—— まるでカルロス・カスタネダの著作「ドン・ファン・シリーズ」みたいですね。
江口さん:
そうなんです。あのドン・ファンが、まさにトルテカ族の叡智を継ぐシャーマンでしたね。そういう人たちがまだいるわけです、メキシコには。また、メキシコの山や砂漠、他にもブラジルのアマゾン、ハワイ島、ペルーのマチュピチュなども訪ね、大自然に自分が溶け込んで、「自分は自然の一部でしかない」という実感を得る体験もしました。こうしたことも僕の意識を大きく変えてくれましたね。
【「クラニオセイクラルセラピー」が自然治癒力を回復させる驚きの理由】
—— では、ライフワークにしたいボディワークというのは?
江口さん:
それが「クラニオセイクラルセラピー」(以下、クラニオ)です。ヘアサロンで僕が施術していたのは、リフレクソロジーやオイルマッサージなどの施術でした。
そのバリエーションをもっと広げたいと思っていたときに、いろんな代替療法が集まった「ホリスティック・センター」という場所を知り、そこでクラニオを僕自身が初めて体験したんです。そして、そのセラピーに衝撃を受けて、「施術者になりたい」と協会のあるロンドンまで、メキシコから飛行機で通うようになったのです。
—— クラニオのどういうところが衝撃的だったのですか?
江口さん:
一言でいえば、「奥深さ」です。それまで学んできたボディワークはすべて、程度の差こそあれ、体に圧をかけるものばかりでした。ところがクラニオの施術者は、クライアントの頭部やその他の部位に、軽く手を触れるだけなのです。
こう言うとよく「レイキなのですか?」と聞かれるのですが、クラニオはスピリチュアルヒーリングではなく、むしろオステオパシーにルーツがあります。ただし無痛なんです。
施術者は何をしているかというと、クライアントの身体に深く耳を傾けて、クライアントの生命場に現れる「一次呼吸」という潮流、動きを手から感じ取ることを行うのです。
この一次呼吸というのは、受精卵が細胞分裂する際の原動力とも言われていて、いわば、神さまから与えられた神秘なる生命エネルギー、もしくは自然治癒力、と考えてもいいものだと思いますね。
—— セラピストがその一次呼吸を感じ取ると何か起こるのですか?
江口さん:
すごく不思議な現象が起きるのです。セラピストがクライアントの一次呼吸を感じてあげると、その一次呼吸がどんどん元気になって活性化していくのです。活性化した一次呼吸というのは、身体の内側の奥から外側に向かってどんどん細胞などを活性化していきます。
内から外に向けてポジティブなエネルギーが拡がっていく感じですね。
先ほどのレイキは、外側から光を身体の内側に流すものですから、その意味からもクラニオとレイキはまったく違う施術なんですね。
—— では、セラピストは一次呼吸を感じて、何か診断をするのですか?
江口さん:
いえ、まったく介入しないんです。施術の間、セラピストはただひたすら一次呼吸を感じ取ることだけに専念します。「ここが悪い」とか「ここの流れが滞っている」なども一切、言いません。ですから瞑想をしているかのように無口になります。実際、僕も自分の存在を消そうと意識していますね施術中は。
なぜかというと、先ほども言ったように一次呼吸は治癒力であり、クライアントさんに宿った知性です。クライアントさんの抱える問題を、どういう順番で治していけばいいのかは、その知性がいちばんよく知っているわけです。ですからセラピストがすることは、その知性をどんどん活性化させてあげることだけで、あとはクライアントさんの自然治癒力がやってくれるという考え方なのです。
—— 実際には、セラピストの方は、一次呼吸の滞りやつまりみたいなものは感じているのですか?
江口さん:
はい、手のひらで感じます。ただその問題を治そうとはしません。例えるなら、私たちも悩みをひとに相談しただけで、気持ちが軽くなることがありますよね。これに近い感覚があって、「ああ、ここで少し滞っていたんだね」と感じてあげるだけで、一次呼吸はふっと回復していくのです。この辺りがとても神秘的なんです。
—— 興味深い施術ですね。現在江口さんは、そのクラニオの施術を提供しつつ、新たなプログラムの提供も開始するそうですね。
江口さん:
はい、「トラウマ脳リセットタッチ」という、新たなサービスを提供し始めています。これは別名、「定期的に行う自律神経調律プログラム」です。
まず、これまでに数えきれないくらいのクライアントさんの施術をしてきて、身体に悩みがある多くの方が「トラウマ脳」に悩まされていることがわかってきました。中でも親によるトラウマが多いのです。毒親と呼ばれる親はもちろんですが、そこまでではない親からの影響も、じつは知らず知らずのうちに多くの方が受けてしまっています。
こうしたトラウマの克服はとても難しくて、心理療法にも限界があることがわかってきています。
そこで、クラニオを使いながら、定期的に施術を受けていただき、トラウマ脳を根治しようという提案をさせていただいています。
他にも、クラニオをベースとしたタッチや導引術を応用した呼吸法などを用いたオリジナルの「松果体アクティベーション」なども裏メニューとして提供しています。
最近では、電磁波環境や思考優先の生き方により、神からの受信機が使えていない人がすごく多いのです。クラニオは、そうした意図の施術にも効果を発揮しますので、スピリチュアルな能力を活性化したい方にもおすすめの施術なのです。
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「トラウマ脳リセットタッチ」の詳細はこちらから
https://peraichi.com/landing_pages/view/soratori-detox
江口さんのホームページ
https://cranio-kenko.com/
前回のインタビュー記事はコチラ
https://www.el-aura.com/eguchi20210326/
江口剣太郎 さんのTRINITYWEB公開中の記事一覧はコチラから
https://www.el-aura.com/writer/soratori_eguchi/?c=195416
〈江口剣太郎さんプロフィール〉
はじめまして。
そらとり自癒力活性サロンの江口剣太郎です。
一宮市民病院の近くの自宅サロンで、医者や薬に頼らない、
自分の健康は自分で守る「健康自律人」を増やすべく活動させていただいています。
大阪で生まれ育ち、26歳から38歳までメキシコで過ごしました。
メキシコでは、日本で学んだ足もみや腸もみ、タイ古式マッサージ、推拿、全身ツボ押しなど東洋式の施術を伝えていました。
日本などアジア各地へ旅行したこともあるセレブ層に受け入れられ、国際的なファッション雑誌Vogue Mexico&Latin Americaにも日本人カリスマボディワーカーとして取り上げていただきました。
そのころ出会ったクラニオセイクラルセラピーに魅了され、イギリスに2年間通いました。
それを機に、それまでのリラクゼーション的な立ち位置から、自然療法、代替補完療法としての捉え方にシフトしていきました。
メキシコの砂漠やブラジルのアマゾン、ハワイ島、ペルーのマチュピチュ界隈を長期間歩き回り、大自然に自分が溶け込んでいくような、まさに自分は自然の一部でしかないという体験もさせていただきました。
これまで施術させていただいた方の数は数えられないほどたくさんで、国籍で考えても30か国以上の方々と触れ合わせていただいてきました。その中で感じることは、肌や眼の色は違っても、美と健康を求めるのはみんな同じだということ。
それに、たとえ言葉は通じなくとも、手を通して通じ合うものは、もしかしたら言葉以上なのかもしれないということ、です。
2010年に本帰国。妻の実家のある愛知県一宮市に腰を据え、自然栽培で野菜を育てながら私自身は子供たちに育てられています。