「綿毛に包まれて生きていく」~Vol.3 もっと一緒に居たかった……

しかし、私ではなく娘が旅立ちました。 仕事を繋ぐ準備をしていましたし、私より有能なカウンセラーになれたと思えて誇らしく思え始めた頃でした。

若くして旅立った命の遺族が為すべきこと

でも、何故? あの人は、あの子は、まだまだ経験すべきだった。まだ、やれたことがあったはず。私より立派にやれたはず。何故、自分が残ってしまったの? こんな思いをずっと抱くのは若い命を失った遺族の方や、友人や恋人など、故人を愛していた者たちの共通の思いですね。自分を責めてします。

その時々で、あれをしていれば、あれを言ってあげられたら……などと考える日々。

でも、もうそんな日々をやめなければなりませんね。何故なら、短すぎる命をかけて残してくれたものは、自分を愛してくれている人を苦しめる為ではありません。愛してくれている人を自死に追いやる為ではないのです。

私たちも彼ら、彼女らの命をそのためのものだったなんて思わせたくない今こそ、その大切な命を生かしていくことをしないといけません。

それが遺された者の役目だと思うのです。

 

少し辛いでしょうけれど、大切な人、子供たちの人生を振り返ってみましょう。好きな事や物、嫌いな事や物。よく言っていた言葉。口ずさんだ歌。それらの中に彼、彼女らの思いや生き様が刻まれています。何をしたかったのか? 何を心配していたのか? 色んな角度で考えて感じてみましょう。

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その中に私たちが継いでいくものはありませんか?

ちなみに私は沢山あります。私と娘は歴史に付いて、政治について、世の中の動向について、感情の事、メンタルの病の事、何でも喧嘩するほど議論を重ねていました。

ですから娘の意志など思い起こすと溢れんばかりの記憶がありました。私の次回書く書籍には、それらも反映させたいと思っています。娘を生かす私なりのやり方です。

皆さんはどうですか? 私の知人やクライアントさんの中に子供を亡くされた方も多く、介護職や看護師、養護教諭などになられたり、交通遺児の支援団体を立ち上げたりなど、今までの仕事をやめてこれらの職に就いた方もいらっしゃいます。

仕事ではなくてもSNS関係で、お話しを聞き、必要な情報を開示していく作業をしてらっしゃる方もいます。またはごく普通の生活の中で全てを感じ取ることに意識を払って生きている方もいます。別に大きな事でなくてもいい。亡くなった方を思い浮かべる時、あなたにやれることが見つかるでしょう。

一見それは亡くなった方の為のもの。でも実際は貴方の為にもなる事でしょう。

 

貴方は一人じゃない……。

大切な人と歩む素晴らしい舞台の次のステージに立ったのです。

愛するスピリット共に。

 

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