こんにちは、オーストラリアからビューティセラピストのMegumiです。
オーストラリアに実際に住むまでは、イギリス文化の影響で紅茶が多く飲まれているのかなのかな~、と漠然と思っていましたが、意外にも実はコーヒーがたくさん飲まれていてびっくりしました。そのコーヒーもここオーストラリアではドリップコーヒーではなく、バリスタが入れてくれるイタリアンスタイルのコーヒーが主流です。
町を歩くとたくさんのカフェをあちこちで見かけます。コーヒーがとてもおいしいと評判のカフェは、本当にたくさんの人が並びます。先日、おいしいと評判のカフェでコーヒー10分待ちを経験してびっくりしました。
また、ほとんどのコーヒーショップでは、カロリーを気にする方にはスキムミルク、ベジタリアン・ビーガンの方用に豆乳と、ミルクの代わりに代用してくれます。オーガニックコーヒーを扱うお店では、豆乳ももちろんオーガニックのものを使っています。なので、それぞれの好み、ライフスタイルでカフェを選ぶことができます。
“Beans on the Beach” はゴールドコーストの最南端にあるクーランガッタという街にあるカフェで、こちらではオーガニックコーヒーがいただけます。 この Beans on the Beach のオーナーで バリスタのスエレンさんは、日本に住んでいたことがあり、日本語がとっても上手な女性です。過去には難民キャンプでボランティアをされていたり、色々な国に住み多様な文化を肌で感じた、明るくてとてもオープンマインドな方です。
実はオーナーのスエレンさんは、“ Day to Day Living in the Community ” というプラグラムをサポートされています。 Day to Day Living in the Community プログラムとは、重度の精神疾患を患っておられる方々を日々の社会活動を通してその回復と生活(Quality of Life)の向上を支援する、またその活動を支援する基金を集めるプログラムなのですが、その活動も、何でもいいわけではなく、社会に還元されるような意義のある活動が個々の回復に大きく貢献すると考えるプログラムです。それほど大きくないカフェですが、小さいなスペースを作り、このDay to Day Living in the Community の一環で、アートを通して回復を目指すアーティストの方々の描いた絵画作品を展示・販売されています。もちろんオーナーさんが支援しているプログラムですので、展示や販売にあたって手数料などは一切なく、アート作品の売り上げは全てアーティストに渡されます。
スエレンさんは、「団体に寄付をする行為も大切だけれど、カフェには人が集まります。こうして、作品を展示する場所を提供してたくさんの人にアーティストとこのプログラムの存在を知ってもらうこと、そして “作品を販売する” ということを通して、アーティストが自信を持ち、それが精神的な回復とQuality of Life の向上につながるきっかけを支援したいと思っている。」とおっしゃっていました。
英語では “ Quality of Life ” という言葉をよく使います。一般的に、私たちそれぞれの人生や生活の質をさす言葉で、 “ ただ生きていればいい、生活できていれば良し ” というようなことではなく、いかに人間らしい、自分らしい生活を送っているのかというような尺度を指す言葉です。人生や生活の質という場合には、この Quality of Life が使われます。
カフェでは、「あの作品素敵よね。」と見知らぬお客同士の会話も生まれます。コーヒーから広がる素敵な取り組み。大きなことでなくても、自分にできること、このようなちょっとした事で社会に還元できることをする。何だか暖かい気持ちになったと同時に、自分自身も見習っていきたいと感じたコーヒータイムでした。