インド生活『村上アニーシャのアーユルヴェーダ』!Vol.2

「インド女性に学ぶ美髪の秘訣: 日本人は髪を洗いすぎている!」

インド女性に学ぶ美髪の秘訣: 日本人は髪を洗いすぎている!

今回は、美しい髪を持つインドの女性たちが実行している日常的なヘアケアについてお伝えしたいと思います。私がインドにいた頃、インド人女性たちを見てよく思ったこと。それは、髪のボリュームがたっぷりありツヤツヤした黒髪の女性たちが多く、女性の薄毛はほとんどといっていい程見当たらないということでした。

彼女たちの髪は普通に背中から腰まであり、フサフサ柔らかく、まるで髪のトラブルとはほとんど無縁のよう。彼女たちの美髪の秘訣を知りたくなった私は、インド人女性の友人はもちろん、髪がとてもきれいな人を見かけたとき、会話のきっかけを掴んで尋ねたものです。
「髪がすごくきれいだけど、普段どんなことをしてるの?」と。

すると、彼女たちの口から返ってきた共通の言葉は「週1、2回ほど、セサミオイルやスイートアーモンドオイルで頭皮をしっかりとオイルマッサージしている」というもの。そして、労働者クラスの女性たちは、毎日ココナッツオイルを少量、頭皮へ擦り込みブラッシングすることを日課としていました。

そして、重要なポイントがもうひとつ
彼女たちの洗髪頻度は、週にたったの1、2回程度。あまりの洗髪頻度の少なさに驚いた私は、日本人は髪を毎日シャンプーしている人が多いことを伝えると、「なんでそんなに洗うの?そんなに洗ったら髪が傷んじゃうよ」と逆に驚かれました。

前回は、伝統美髪ハーブのひとつ・シカカイをしばらく使い続けていたら途中で切れて伸びなかった髪がいつの間にかロングになっていた、というお話をしましたが、市販のシャンプーに比べてとても洗浄力がマイルドなシカカイやアムラといったハーブで洗髪する場合、泡が立つわけではないので、頭皮を必要以上に洗い過ぎる事がありません。

逆に今まで洗い過ぎていたことによって崩れていた頭皮の皮脂バランスを整えてくれるので、頭皮が丈夫になり、その結果毛根も強化され、丈夫な髪が生えてくるようになりました。そして実感したのは、これらのハーブを使うことで「頭皮が呼吸している」のが感じられるようになったこと。

一般的に浸透してしまっている「髪は毎日洗うもの」という思い込みが、どれだけ頭皮や髪にダメージを与える危険なことか、実感できました。私の場合、インド女性たちのように洗髪頻度を週一にすることはさすがにありませんでしたが、これらのハーブで「泡を立てずに」頭皮をケアし続け、定期的に頭皮オイルマッサージをすることで、髪を抜いてもほとんど痛みが感じられないほど弱ってしまっていた毛根が、抜く時にちゃんと痛みを感じる「普通の」毛根に改善されたのです。

「毎日洗わないと頭皮が臭くなったり痒みが出る」「いつも頭皮が油っぽい」といった状態は、実は頭皮を洗い過ぎているために皮脂バランスが崩れ、皮脂の過剰分泌に繋がっていることが原因のことが多いようです。これを「汚れているから臭ったり痒くなる」と勘違いしてさらに洗い続ける。すると、頭皮は一向に改善されないままどんどん弱り、髪が細くなり抜け毛が増えるという悪循環に。

髪を週に1、2度しか洗わないというインドの女性たちと触れ、毎日シャンプーすることがあたかもいいことのように無意識のうちに植えつけられてしまうコマーシャルの有害さ改めて思い知ったのです。美髪をなびかせるインド女性たちがよくしているヘアケアのポイントは、主に次の通り。ぜひ試してみてください。

★洗髪しすぎない。(シャンプーを使う場合は週1、2のみ。泡立ちなしのハーブ洗髪の場合は週3、4回ぐらいが目安です)
★定期的な頭皮オイルマッサージ。(頭皮に少量のオイルを塗り、擦り込むようにマッサージした後、最低1時間以上置く)
★定期的にヘナ染めをする。

次回は、薄毛や白髪になりやすい人はこんな人!「体質と髪の関係」についてお伝えしたいと思います。