■免疫を高める食品選び〈16〉~アーユルヴェーダにおける肉の薬効 part.3~インド生活『村上アニーシャのアーユルヴェーダ』vol.98

一日3食、間食一切なしで食べていても、水よりもちびちび食いやつまみ食いが必要に感じる場合、同じくタンパク質不足による血糖不安定状態の可能性があります。

■ベジタリアンがなりやすい、タンパク質不足

アーユルヴェーダ医師・ドクタージョンは、「もしあなたが賢い、優れたベジタリアンでいたいなら、一日最低2時間を料理にかける必要がある」とアドバイスしています。

これは、健康的なベジタリアンであるためには、余分な下準備や仕事が要るということです。(豆や他の植物性タンパク質源を料理するための下準備、調理時間が長くかかります)

ベジタリアンの食事はおそらく最も健康的な食事法ではあるものの、どうしてもタンパク質不足になりやすく、特に現代人特有の忙しいライフスタイルでは、タンパク質欠乏症かどうかに気づきにくいかもしれません。

では、タンパク質欠乏症のサインとはどのようなものなのでしょうか。

以下のサインはタンパク質不足を暗示しているといわれるサインです。
チェックしてみてください。

 

★サインその1「食べ物がしょっちゅう欲しくなる」

炭水化物系の食品、甘いもの、カフェイン、チョコレート、
キャンディー類、ペストリー、チップスなど。

これらの栄養分のない食べ物が絶えず欲しくなるのは、血糖が不安定な証拠。タンパク質不足は、不安定な血糖と密接な繋がりがあるといわれています。

もしベジタリアンで、あるいは卵や魚類などはたまに食べる程度の食生活を長い間続けていて、炭水化物類への渇望がよくあり、パン、パスタ、甘いものを食べないと満足感が得られないような場合は、あるいはベジタリアンで、いつもキャンディーやゼリー菓子、チョコレートなどをこっそり持ち歩いているようなら、タンパク質不足による血糖不安定状態である可能性が大です。

一日3食、間食一切なしで食べていても、水よりもちびちび食いやつまみ食いが必要に感じる場合、同じくタンパク質不足による血糖不安定状態の可能性があります。

(その関節痛はタンパク質不足が原因かも?)

 

★サイン2「筋肉や関節の痛み」

アーユルヴェーダによれば、秋と冬の間は、体が寒い冬の数ヶ月に備えて体を防御し建て直そうとするため、タンパク質と脂肪分を蓄えはじめる時期です。
この時期、体は、激しい運動の後、筋肉と関節を再建するために、関節のまわりの滑液の中にたくさんのタンパク質源を溜め込むといわれています。

この時期、体のタンパク質が不足していると、このストックされているタンパク質を体ははじめに使おうとし、その結果、関節はこわばり、筋肉は固くなるということです。

こんな時は、指圧、マッサージなどをしてみても、筋肉と関節の痛みが止まらないのが特徴で、錠剤やハーブではなく、より多くのタンパク質を補給しましょう。
痛みはまたたくまに消えてなくなる可能性大です。
(何年もベジタリアンだったドクタージョンの実体験より)

 

■深刻なタンパク質不足の兆候

むくみ、抜け毛、枝毛、爪が畝になる、乾燥肌、肌の湿疹、
疲れや虚弱、筋肉の炎症やけいれん、治りがおそい、不眠、頭痛、
吐き気、気絶、憂鬱、心配性など。

……こんな場合は、ただちにタンパク質補給が必要です。

◎次回 part.4 では、赤身肉を使ったタンパク質不足解消法と、ベジタリアンヴァージョンのタンパク質不足解消法をお伝えしたいと思います。

 

《村上アニーシャ さんの記事一覧はこちら》
https://www.el-aura.com/writer/%E6%9D%91%E4%B8%8A%E3%82%A2%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A3/?c=73188

 

(トップ画像/インドならではのベジバーガーメニュー……カッテージチーズ)