情けは人の為ならず
回り回って自分に返って来てくれる
前回の記事で、「最悪なレストランサービスに1万円を払った夫婦」のお話をご紹介しました。
何で寄付すると気分が良くなるのでしょうね?
今回は、寄付が情緒安定に効果的な理由を解説します。
脳科学的にみると、「寄付を通して社会に貢献している」という気持ちが「自己報酬神経群」と呼ばれる「思考能力を高めるのに影響する領域」を活性化してくれます。
(↓ちょっと複雑ですが、脳の仕組みを知りたい方はこちらも読んでみて下さい)
「A10神経群」とは、短気記憶を司る海馬回、危機や感情を司る扁桃体、好き嫌いなどを司る側坐核、言語や表情を司る尾状核、自律神経を司る視床下部などを総称し、ここで感情が生まれます。
そして情報に対して「快・不快」のレッテルを貼り、それが脳の司令塔とも呼ばれる前頭前野という情報を「理解判断」する領域に入り、その情報が「自己報酬神経群」に運ばれます。
私達は「出来事(情報)」を、A10神経群、前頭前野、自己報酬神経群、視床、海馬などフルに使いながら分析して、思考しています。
脳には、自分への「ごほうび」をモチベーションとして機能する部分があります。そして自己報酬神経群は、「嬉しい!」と感じると活性化します。例えばダイエットして体重が減って来た時、寄付を通して人の役に立てたと感じる時などです。
もちろん純粋に「誰かの役に立ちたい!」という思いから寄付やボランティアをする訳ですが、それは回り回って自分に返って来てくれるのです。
情けは人の為ならず。
自分が不幸かどうか考える暇があったら、他人の為に自分を使ってみて下さい。
(参照)
「脳に悪い7つの習慣(幻冬舎新書)」 林成之