パワー系ヒーラー?
癒さないリーディング、癒さないメッセージ…ある意味、開き直りだし言い訳かもしれません。しかしこれは私の気持ちを軽くするものでした。
ある日、プロの占い師さんが私のセッションを受けてくれました。なんでも私の『癒さない』発言にたいそう興味津々のご様子です。最初から「癒されなくてもいい」と言ってもらえると、こちらとしても気が楽です。
セッションは大笑いの連続でした。笑ってはいますが、内容は結構シビアなものだったと記憶しています。途中、セッションを受けている本人が椅子から転げ落ちて笑うもので「笑いごとじゃないよ!真剣に考えなきゃ!」と叱ったくらいです。
セッションが終わり、笑い泣きでグチャグチャになった顔でその占い師さんは言いました。
「あぁー!スッキリした!ここまで自分のなかの壁をぶち壊してもらったら、むしろ清々しいよ!あれだね、海猫屋さんって……パワー系ヒーラーだね!!」
「なにそれ?パワー系って?そもそも私はヒーラーじゃないし……」
「いやいや充分にヒーラーだよ。ただこういうタイプが今までいなかっただけじゃない?パワーでぶっ壊し系?『アナタは大丈夫』って言われるより『オマエは全然大丈夫じゃない!』って叱られた方がいい、少なくとも私はそっちがいい!なんか久しぶりに元気になった!」
元気になったのならなによりだけど……パワー系ヒーラーかぁ……うーん。
実は今でもヒーラーと呼ばれることに素直に頷くことは出来ません。相手から「癒さないというけど、自分は充分に癒された。」と言われても、やはり眉間に皺を寄せて「うーん」と唸ってしまうのです。なぜなら……
壊していいのは防壁だけ。つまり防壁とは『建前』なのです。建前のすぐ後ろにその人の『本音』が潜んでいます。
ただしこれが攻性防壁…つまり建前などではなく深いトラウマなどであった場合、それは壊してはいけないと思っています。そこから先は本物のヒーラーやセラピストといった専門家にお任せした方がいい、というのが私の結論でした。
ついついアニメの世界観から、心の壁すべてに「攻性」があると思い込んでいましたが、壁には単なる防壁と攻性防壁の2種類があることに気づいたのです。
しかしこの見極めが果たして私に出来るだろうか?一瞬、そんな疑問を自分に投げかけましたが、それは直ぐに解決しました。
「壁の向こう側が視えるのであれば突破していい」→防壁
「視えないのであれば容易に壊してはいけない」→攻性防壁
(注)あくまでアニメの世界観による私なりの解釈です。
あと当然ながら、何かに傷ついて癒されたいと本当に願っている人にとって、癒さない私はニーズに応えていません。つまり……
「パワー系ヒーラーなんてもんを仕事には出来ないよね。」
宇宙や天使との出会いはこのためだった
ここでまたハタと気づくのです。私はこれを仕事にしたいのか?と。
文章は書き続けたい、創作のなかに活かしていきたい…これは素直な願いです。でもセッションは?
本音を言えば面倒くさいと思いました。いくら癒さないパワー系と謳っても、私だってそれなりに言葉は選んでいるし気も遣っています。何をどう伝えようとも「出来ない」「無理」「私なんて」を連発する人を相手にするとイライラするし、終わったあとはヘトヘトになります。
「絵も文章もこれまで仕事としてやってきた。そこにスピリチュアル要素が加わることで仕事の幅が広がった……そうか!宇宙や天使との出会いはこのためだったんだ!」
私は仕事の質をもっと高めるために、宇宙と天使に出会ったのです!
私にとっての『錬金術』とは『創作』のことだったのです!
パワー系ヒーラーと呼ばれたことで、私はやっと本質にたどり着きました。これにて一件落着!のはずだったのですが……。
それなのに私は名刺の肩書きに「天使予報士」と書き加えるはめになりました。それも大慌てで!!
果たして私に何が起こったのか???!
(次回「宣言しちゃったモンの勝ちじゃんよ?!」編)
<Infomation>
~天使のつぶやき四人展~
天使をモチーフにしたパステル画、水彩画、アクリル画の展示
◇ 9月9日(火)~14日(日)11時~19時※最終日は17時まで
◇ ギャラリー風(福岡市中央区天神 新天町北通り)
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