「シンプル・シモン」観た人みんなが癒される。シモンはインディゴ・クリスタルチルドレンだった。

5月に公開されたスウェーデン発のハートフルラブコメディ「シンプル・シモン」。現在は全国を巡回中。シモンに会いたいという多くの人の声に応え、東京に戻り8月15日からアップリンクで上映中。
アスペルガー症候群の主人公シモンは物理と宇宙が大好き!自分の意にそぐわないと、ロケットの中に入り外の世界をシャットアウト。自分の世界の中に閉じこもってしまう。
そんなシモンの心に触れることができるのは大好きなお兄ちゃんサム。

身元引受人のお兄ちゃんと恋人とシモンの同居が始まるが、なかなか難しい。
自分にはお兄ちゃんのサムが必要。サムには恋人が必要だけれど、シモンのせいで振られてしまう。そしてシモンの規則正しい生活は台無し。シモンは何もかも自分が決めた規則、ルールに正しくなければならないのだ。

そこでお兄ちゃんのサムに完璧な恋人ができれば問題は解決する!とラブコメの王子・ヒュー・グラント出演作品のDVDを全部観てなにやら分析を始める。
そして毎日同じ時間に出会うとってもハートがオープンのイェニファーに狙いを定め、いざ計画実行へ!!

観終わった人の顔がにこにこしている。笑顔になる、幸せになる作品です。
予告はこちら

アスペルガー症候群という個性、それを通して見える社会

主人公のシモンはアスペルガー症候群。彼から見える世界をポップに描かれています。日本でも自閉症、アスペルガー症候群、ADHD(注意欠陥・多動性障害)と呼ばれている子供たちがいます。その中にはインディゴチルドレン、クリスタルチルドレンと呼ばれている子供たちも多くいます。
インディゴチルドレンは今までの古いしきたりやシステムを壊し、新しい概念を作り出す為に生まれてきた魂の戦士です。クリスタルチルドレンはインディゴチルドレンが切り開いた道を美しく整える役割を持っています。彼らは嘘を見抜く目を持っており、本質に触れる大人のような対話をすることがありますので、今までのように子供だからとごまかした言い方では通用せず、真実を伝えることが必要です。

私たちはルールに従うこと、システムに従うことを教わり学んできました。彼らのような古い概念が持たない子供たちが増え、現在の育児環境、教育環境は変化してきました。彼のような個性を持った子供たちをサポートする施設が増え、勉強会が行われ、社会の一員として生きていけるようにサポート体制を築きはじめました。
まずはアスペルガー、自閉症、多動性障害などを知ること、理解することから始まる。今はそんな段階かもしれません。まだまだ彼らの認知度は乏しく誤解されることや差別されることもめずらしくありません。

次にアスペルガーだからというこだわりを持たず、ひとりの人間、ひとりのユニークな存在として向き合うことができたら、きっと彼らのハートに直接触れることができるのではないでしょうか?
イェニファーのようになんの構えもなく、ひとりのユニークなシモンと向き合っていると、いつしか彼女に心を開いていくのです。

彼らの個性は時として私たちにはおもしろく受け取れることがありますが、それはもしかしたらクリスタルチルドレンが持つ魅力のひとつ。ただいるだけで癒す人々の心を癒すことができる力のおかげかもしれません。
もうひとつ考えさせられたのは、彼らが社会の中で既に受け入れられていることです。監督のインタビューの中にも書かれていましたが、スウェーデンでは雇用体制も整っており、社会全体で彼らとの接点を図り、理解しようとする姿勢が出来上がっています。

いつかこの作品のように日本もポップなラブコメディーのテーマになれるような社会が早く訪れますように。
私もシモンが大好き!又シモンに会いた~い!!

アスペルガー症候群
乳幼児期からみられる、広汎性発達障害のひとつ。
言語や認知の発達に異常は認められないが、
社会性が欠如し対人的なコミュニケーションがうまくとれず特定の興味や動作・習慣、儀式などへの執着が特徴的にあらわれる。
ある種の天才性は、この障害に関連するという指摘もある。
公式HPから引用

映画「シンプル・シモン」
全国順次公開中
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配給・宣伝:フリッカポイカ