食事で元気!食薬パワーで元気になろう

体を元気にしてくれる“食薬”を上手に摂りいれよう

こんにちは鍼灸師のSUMIYOです。
暑さが厳しく食欲のない方も多いかもしれませんが、こんな時こそ食事で元気を取り戻す必要があると思います。

中医学の世界では食事はお腹を満たすものという考えだけでなく、食材の持つエネルギーを体に取り入れる大切な働きがあります。食材の味や形や色、収穫時期や場所によって様々な性質のエネルギーがあります。
そうした食材の中でも “食薬”といって、食材でありながら体を元気にするエネルギーが強く、漢方薬の原料となる生薬としても使われているものがあります。
例えば体を温めることで有名な生姜は生薬では生姜(しょうきょう)として漢方薬に使われています。その他にも山芋は生薬では山薬(さんやく)といわれ滋養強壮の効果があるなど身近な食材の中には生薬として使われているものがたくさんあります。
こういった食薬の性質や効能を知って食事に取り入れることで毎日をより元気に過ごすことができます。
そういった中から今回は特に女性におすすめのクコの実、ナツメ、紅花、マイカイカをご紹介します。

それぞれの効果と活用法

クコの実
生薬では枸杞子(くこし)といい、よく杏仁豆腐の上に飾っている赤い実です。滋養強壮作用があり、疲れ目に効果的です。体を潤す作用もあり空咳などにも良いです。乾燥されたものがよく売られていますが、あまり味に癖がないのでそのまま食べるのもいいですし、普段の食事の中で煮物や餡かけなどにトッピングとして加えてみたり、スムージーなどに10粒ほど加えて飲む方法もあります。

ナツメ
生薬では大棗(たいそう)といい、血を増やす働きや胃腸の働きを良くして元気にしてくれる働きがあります。中国では「1日3粒食べることで一生老いることがない」といわれるほどの強力なアンチエイジング食材です。
クコの実に比べると購入するのが少し難しいかもしれませんが乾燥したものとすでに煮詰めたものが売られています。煮詰めたものをそのまま食べたり、乾燥したものは少し硬いので細かく切って煮物や料理に入れたり、スムージーやドライフルーツのかわりにお菓子作りに使うのもお勧めです。煮詰めると甘味が強い食材なので好みがあるかもしれませんがぜひ3粒を目安に食べてほしい食材です。

紅花
生薬では紅花(こうか)といい血のめぐりを良くする働きがあります。紅色の染色料でよく知られていますが、血の滞りをなくし婦人科疾患に効果的と云われています。乾燥した花びらとして売っていたり、紅花茶として購入することもできます。紅花は紅くて彩りが良いので料理のトッピングに少量使うとよいと思います。またとてもエネルギーが強いので1日1gほどで大丈夫です。妊婦さんや月経過多の方は控えましょう。

マイカイカ
生薬では玫瑰花(まいかいか)といいバラ科の花で気のめぐりを良くしてストレス解消に効果的です。血流を良くしてシミやくすみにも効果的で美容に良いです。こちらも乾燥した花として売っています。料理に使うよりはお茶として楽しむのが良いと思います。ティーポットに玫瑰花3~4g、お湯400gを入れて3分程して飲む方法もありますが、ジャスミン茶や紅茶などに玫瑰花をブレンドして楽しむのがお勧めです。

本来なら自分の体質や体調で食薬を選ぶのは一番良い方法ですが、まずは毎日の食材に工夫して少しずつでも取り入れることから始めてみて下さい。きっとより元気にそしてキレイになる手助けをしてくれることと思います。

天・地・人の恵みに感謝を込めて  鍼灸師SUMIYO