Mediumship(霊媒の役割)~より大きな気づきに至るドア~PART.2

魂という、もっと広い観点から人生を生きる

日本で初めてサイキック能力開発の授業をした時、教育制度が整っている日本ではサイキック能力の開発はむずかしいだろうと、私は誤った予測をしていました。

通常、知能を重視する教育を受けた人たちは、サイキック能力やスピリチュアルな能力の開発に苦労します。

日本人は民族として互いに強い絆を感じており、また、自然や死後の世界とのつながりも感じているために、スピリットの世界とのつながりに対しても元々オープンな人が多く、そのためにサイキック能力も伸ばしやすいということに、私は気づいていませんでした。

実際、1回目の授業で私は教えることがなくなってしまい、なにを教えればいいのかインスピレーションをくださいと、祈らねばなりませんでした。

幸い祈りは叶えられましたが、貴重な教訓を学びました。
サイキック能力やスピリチュアルな能力、霊媒として機能する能力を開発するために一番大切なのは、祈祷や瞑想やテクニックなどよりも、まずただ心をオープンにして、すべてとつながっているという気づきの感覚を持つことと学んだのです。

アメリカ人の自立精神は、自己責任や自由のためには価値がありますが、そのことを自分のアイデンティティにして固執しすぎると、サイキック能力や霊媒として機能する能力に欠かせない、すべてとつながっていて一つであるという感覚と矛盾してしまいます。

サイキックの指導者の中にも、矛盾するメッセージを発している人がたくさんいます。一方では、誰しもある程度はサイキックであるものの、全員が霊媒になれるわけではないと言います。それでいて、注意を払えば、なんらかのサインや夢、心の声や感覚という形でメッセージを受けとることができ、そのメッセージは愛する者が向こう側の世界から私たちにコミュニケーションをとっていることを意味していると言います。

しかし、夢を見たり、他界した愛する者からサインや思考や感覚を受けとったりした瞬間、皆さんは霊媒として機能しているのではないでしょうか?

もちろん、自分以外の人のための霊媒として機能するためにはより高い技術と経験が必要ですが、だからと言って、あの世にいる愛する人と個人的なコミュニケーションをとることが、私たちプロのサイキックの霊媒としての役割よりも劣るということはありません。

霊媒になることは、スピリットの世界につながることであり、癒したり、旅立った愛する者たちとの関係を続けたりするためのすばらしい方法ですが、私にとってもっと重要なのは、霊媒はより大きな気づきに至るドアということです。

霊媒は、この物質的現実の問題ばかりにフォーカスしすぎることから私たちを解き放ってくれる手段です。霊媒は、人が人生をより大きな文脈から理解して、それぞれの魂とつながれるように手助けできます。その理解を通して、人は肉体的な人間存在を経験している魂という、もっと広い観点から人生を生きることができるようになります。

~おわり~

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