シェフ佐藤の食と自然治癒力PART.45~「赤ちゃんに何故くる病が増えているのか」

くる病と食事の関係

くる病といえば、食糧難時代の病気と思われがちですが、近年乳幼児に増えており、その多くは母乳を与えられている子供と聞いて驚いております。
飽食の時代に何故くる病が増えているのでしょうか?

現代医学では、くる病は骨の形成維持に必要なビタミンDやリン(ミネラル)が不足することで骨が曲がり足がO脚やX脚になる、症状がひどくなると歩行困難になることがあり、母乳だけでは栄養が足りないと指摘する人もいるようですが、これには大いに疑問を感じます。であれば、粉ミルクがない昔は、くる病が蔓延していたのでしょうか?母乳が原因……?
では母乳は何からできているのか?血液です。その血液は何からつくられるのか?毎日の食事です。

問題は、血液から作られる母乳の質にあり、母乳は子供の免疫力を高める大事な栄養源です。母親の妊娠前・妊娠期間中の食生活によっても母乳の質は左右され、生まれてくる子供の体質や健康状態にも影響が出てきます。普段何気なく食べているもので血液や細胞がつくられ、身体がつくられているのです。

体内でリンの排出作用を調整する器官は、腎臓です。
くる病は、腎臓からリンが漏れることで血液中のリン濃度が下がり、発症するといわれています。このことから、くる病を発症する子供は、生まれながらにして腎臓や肝臓などの臓器に問題を抱えていると考えられます。

現代は、アレルギー疾患などで食事制限を指導されている子供にもくる病が増えているようです。改善するには、アレルギーを悪化させる食品を制限するだけでなく、化学調味料・食品添加物、甘い食べ物とくに人工甘味料など体内からミネラルを奪う食品を避けるようにすることが必要だと私は考えます。また、腎臓機能を低下させないためにも、体調がすぐれない時など動植物性タンパク質の摂り過ぎないようにすることです。

 【とろろ風レンコン

一般に広まっている栄養学では、ビタミンDは魚や卵に多く含まれると指導しているようですが、ビタミンDが多く含まれているからと一部の栄養素だけで判断して動物性食品ばかり摂るのは逆に免疫力を低下させることになり、生活習慣病を招くことにもなりかねません。また、妊娠期間に動物性食品や乳製品、化学調味料・食品添加物を摂り過ぎると母乳が出づらくなる人もいます。
ビタミンDはキノコ類(干すことでさらにビタミンDが増す)から、ミネラルは昆布などの海藻類からと、自然の食材から摂るよう心がけることで血液の質が高まり、赤ちゃんにも安心して母乳を与えることができます。私は、料理教室の生徒さんたちに自然とはいえないサプリメントには頼らないようにと指導しております。
赤ちゃんは、生まれてから6ヶ月以降に骨形成のためのビタミンDの需要が高まるので、離乳食には、海藻やキノコを中心に使うように、また玄米ミルクや根菜料理を併用すると免疫力の強化も期待できます。

■とろろ風レンコンのレシピ
http://ameblo.jp/szato/entry-10374479929.html

■玄米ミルクのレシピ
http://ameblo.jp/szato/entry-10336639996.html