フランス最新オーガニック情報 ピレネー産ロバに癒される旅~B10(オーガニック)ロバ牧場見学へ出発! PART.2

「何しているの ?」とすり寄ってくる人懐こいロバ

フランス発ロバミルク配合オーガニックスキンケアブランドを輸入することになった私は、化粧品原料のロバミルクがどのように生産されているかを知るために、フランス南西部のBIO(オーガニック)ロバ牧場を訪問しました。

ピレネー産ロバとご対面

ロバ舎の周りにはロバが沢山いました。撮影しようとiPadを向けると、ロバは「なんだ、なんだ」と言わんばかりに視線を私に向けてきます。世間では、ロバは「臆病口馬鹿・うすのろ」などと言われていますが、この愛らしさはなんなのでしょう!好奇心旺盛な人懐こい動物です。ピレネー産のロバは短い脚・白い口元・繊毯カーペットのような毛並みで、まさにぬいぐるみのよう。

ロバは人を癒し、ほっこりとした気分にさせるようです。写真を見た人は一様に「癒される」「かわいい !」と仰います。大阪の癒しフェアのブースにロバの写真を飾ったところ、お客様から「ロバの目をみていると、どれだけ飼い主から大切にされているかがよくわかります。」というコメントをいただきました。なるほど、仰る通りです。


ぬいぐるみのようでキュートなピレネー産ロバ


毛づくろい中

ロバ舎で、1頭のロバがすごい勢いで鳴き始めました。「チビが見えないから鳴いているのだよ」とパトリックさん。母ロバの愛情の深さを感じさせる光景でした。

絆りたての BIO(オーガニック)ロバミルクの味

パトリックさんは母ロバを連れてきて、乳搾りを実際に見せてくれました。母ロバの出産後、初めの3ヶ月は、ミルクは子ロバだけのもの。その後、子ロバはミルク以外の他のエサを食べ始めるので、私たちにもミルクをまわしてもらえるということです。それも3ヶ月ほどのわずかな期間です。1日 3回 搾乳しても計 2Lほど。牛と比べていかに搾乳期間が短く、その量も少ないかが理解できます。


貴重な BIOロバミルク


初めて試飲するロバミルクの味は ?

ロバの乳首は人間のように 2つ しかありません。搾乳でロバが痛がらないように、殺菌してシアバターを塗る必要があります。ロバ乳はピューピュと出るものの、それは僅かな量で、本当に貴重なBIO(オーガニック)ロバミルクです。
パトリックさんは、ミルクを2度濾過してから飲ませてくれました。
「ほら、牛のように黄色くないでしょう? 油 分が少ないから、ロバミルクからバターはできないんだ」。脂肪分がないためか、あっさりした味ですが、エネルギーに満ちた栄養満点のオーガニックロバミルクでした。ロバ乳の成分組成は、人間の母乳に近いことがわかっています。

良いものは時代を超えて蘇る

ロバミルクは、アレルギーの原因のひとつといわれるカゼイン(タンパク質)が人間の母乳と同様極めて低く、また乳糖(ラクトース)の割合も近いなど、母乳に最も近い組成をもっています。昔、フランスの病院では、院内にロバ舎を建て、乳を必要としている乳児に直接ロバから乳を与えていたとか。それほど、ロバ乳は母乳に近いのです。

古代ギリシアの医師ヒポクラテスは、あらゆる病気にロバミルクを勧めました。そして、クレオパトラもロバミルク風呂に入るため、宮殿にロバを300頭飼っていたと言われています。良いものは時代を超えて蘇るのですね。