レムリア~あなたが海を大切にすれば、海があなたを大切にしてくれる~PART.2

生きとし生けるものの愛の絆

大地や海の世話は楽しんでおこなうこともできます。先日私はハワイのシェフ、エド・ケニー氏とアラン・ウォン氏が、アラン・ウォン氏が子どものころに食べたふたつの料理のルーツを探るために日本へ行くというテレビ番組を観ました。ウォン氏の母親は日本からの移民で、彼が子どものころ、卵ごはんと親子どんぶりをよく作ってくれたそうです。ウォン氏とケニー氏は日本で養鶏業を営んでいる農家や野菜や米を育てている農家を訪ねました。訪ねていった農家の人々は有機栽培の技術を駆使して、最高の品質の食材を作っていました。彼らは自分たちの土地を大切にしており、その土地が彼らに生計の手段と健康を提供しているのです。ある農家の男性は一時期大病を患い、もう長くは保たないだろうと医師に宣告されたと言います。そのとき彼は食事をすべてオーガニックな食べ物に切り替えて健康をとり戻し、今日も元気に生活しています。ウォン氏とケニー氏は卵ごはんのようなシンプルな料理がキッチンのテーブルに載るまでに、どれほどの愛と努力が注ぎ込まれているかを学んだのでした。このように生きとし生けるものすべての愛の絆に気づいて実践することが、「Aloha」の意味なのです。

私は昨夜『二郎は鮨の夢を見る』という、ミシュランガイドで三つ星の評価を受けている鮨店の鮨職人、小野二郎氏に関する映画を観ました。この映画のなかで二郎氏の長男がマグロ漁業について語っていたのですが、彼によると、現代の漁法ではありとあらゆる大きさの魚を捕まえてしまうため、世界のマグロの数が減ってしまうそうです。金儲けだけを考えるのではなく、自分の生活を成り立たせてくれる資源に対して敬意を払うことも大切だと彼は感じていました。マグロ漁業に従事する人たちは、マグロが減ったり絶滅したりしないように、一定の大きさのマグロだけを捕まえるように努力してほしいと彼は願っています。彼らが鮨種に使う魚のすでに4種類が絶滅してしまいました。私は二郎氏にもとても感銘を受けました。二郎氏は子どものころ、家族の愛情に恵まれませんでしたが、それでも成功をおさめました。いったん自分の仕事を見つけたら、その仕事に惚れて、愚痴をこぼさず、命を懸けるべきだと二郎氏は言います。アメリカには「人生は神様からの贈り物。そしてその人生で自分がすることが自分から神様への贈り物」ということわざがあります。小野二郎氏は神様に美しい贈り物をしていると、私は感じました。ただし、美とは完璧を意味するわけではないことを憶えておいてください。美とは桜の花が真に桜の花であるように、ほんとうの姿である状態を言います。それなのに、花が散ったあとの桜の木の美しさを愛でることのできる人が、いったいどれくらいいるでしょう?

おわかりのとおり、良質の食べ物を食べることもスピリチュアルな行為です。かつてインドの偉大な導師、ニーム・カロリ・ババは、もっともスピリチュアルで愛に満ちたおこないは人に食事を提供することだと言いました。現代の人類が、レムリア人やアトランティス人がそうだったと言われているような高度に発達した文明人になるには、良質の食べ物を作って食べるのも一つの方法でしょう。

エクササイズ:ひとつの国の、あるいは世界じゅうの漁業関係者に手紙を書いて、マグロ漁の漁法に配慮してくださいとお願いしましょう。

アフイ・ホウ・マラマ・ポノ!(A’hui hou malama pono!; またお会いする日まで!)

~おわり~

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