ホリスティックケア・プアマナの宇宙の法則・身体の法則 PART.17 ところ変われば体も変わる

食事中に舌を噛みやすい人は臓腑の不調!?

横浜で女性のライフステージに合わせた鍼灸・美容鍼灸・疏泄マッサージの施術をさせて頂いているホリスティックケア・プアマナ(puamana)です。

漢方でいう「水毒」は冷えやむくみがあり、身体の中の水分がうまく循環・排出できていない状態。 脾・胃や腎の機能の低下が主な原因として考えられ、冷えているからといって靴下や腹巻などで温めたり、水分を控えたりするだけでは根本的な解決はできません。むくみもひざ下のむくみだけではなく、舌がむくんでいるために「最近食事中に舌を噛みやすくなった」というような症状から臓腑の不調に気がつくこともあります。

冷えやむくみを作っているのは身体の中に溜まった「湿」。水分は細胞や肌に潤いをもたらしますが、必要以上に溜まると湿気となって停滞します。その状態が長く続くと今度はその湿気が「痰」となり、形状も粘り気を帯びてさらに排出されにくくなります。痰という名称ですが、慢性的に溜まっている状態では風邪の時に喉に絡まるような痰だけではなく、血管を狭めたり詰まらせたりする原因となるコレステロールの塊のようなものになってしまうので、冷えやむくみに気づいたら湿を慢性的に溜めないようなセルフケアを取り入れるなど注意が必要です。

むくみをつくる食生活は環境によって変わる

体質的に脾・胃が弱い場合や、疲れがたまって腎の機能が低下している場合以外に、生活習慣から冷えやむくみの原因となる「湿」を溜めてしまうものに食べ物があります。

むくみを作る食べ物の代表的なものはコーヒー、辛いもの、甘いもの、アルコールといわれています。これらの原料となるコーヒー豆、唐辛子、サトウキビなどはどれも汗をかいて水分が排出しやすい暑い地方が原産のものですから、湿気の多い土地に住む日本人の身体には、摂りすぎれば排出が難しいということになります。同じく、唐辛子をお料理にたくさん使用するお隣の韓国は空気が乾燥し、冬の気温も日本よりもずっと低いので、唐辛子をたくさん摂取しても「湿」は溜まりにくいと言えます。

東洋医学は漢方、韓方から発展したものですが、人間の身体は身土不二、住んでいる土地の気候環境によって大きく変化するので、中国・韓国人と日本人は外見的に似通っていますが、不調になりやすい臓腑も違いますし、処方も同じではありません。例えば漢方薬の量も日本人は中国人よりも低量で効果があるようです。

韓国ドラマ チャングムの誓いをご覧になったことがある方は、チャングムが布団や畳を縫うような太い鍼(はり)を使用していたのをご存知かもしれません。太い鍼を鉛筆のように持って肌に刺し、抜く時には刺した部分の周りの肌が鍼に引っ張られて、皮膚をつねる罰ゲームの「やま富士山」のように盛り上がってついてきていました。しかし、日本の鍼灸で使用している鍼は、太さも現在中国や韓国で使用しているものよりずっと細く、刺す時にも痛みが少ないように鍼管という管も同時に使用するように改良されています。先ほどの漢方薬の量と同様、身体に対する刺激の量も日本人の場合には低刺激で効果が出るということなのです。

暑い国でのバカンス中に飲むモヒートやジントニックが格別おいしく感じられたり、韓国旅行中はいつもより辛いものが平気で食べられたりする、というご経験はないでしょうか? これは休暇中の開放感が心身に影響を与えているということばかりではなさそうです。

最近は日本でも韓国料理店や韓国食材も増えてきて唐辛子をふんだんに使ったおいしい韓国料理を頂く機会も増えましたし、疲れた時に頂くコーヒーと甘いものは、自分への最高のご褒美なのですが、むくみやすいという方は、くれぐれも摂りすぎにはご注意下さい。