この連載は、今現在日本で最も支持者の多いFacebook「1分で感動」を書いていらっしゃる吉永圭佑さんにインタビューさせて頂いたものです。
随分お待たせいたしましたが、Part2です。私の感想を交えつつ、吉永さんの言葉には「」を入れて、決して誤解の無いように伝えたい。今回は吉永さんがとても努力家だというエピソード。吉永圭佑さんから受けた感動を、皆様とシェアできたらいいなぁと心から願います。
文責:遠藤明美(TRINITY編集長、癒しフェア実行委員長)
寂しさゆえに図書館通いが習慣となった吉永圭佑少年は、その後、無事日本に戻ることとなり、高校までは広島で育つ。
―大学は法学部ですよね? なぜ法学部を選ばれたのですか?
「もともとね、うちは結構家庭が恵まれている方だと思うんですよ。父が車のマツダで働いており、当時で年収一千万円あったんです。男3兄弟ですが僕も私立に行かせてもらえて、弟も私立に行かせてもらえて、そのおかげでグレずに育ってきたと思います。中学校の時に習った歴史とか公民で、本当に多くの人が色々困っているんだと感じました。それで僕も何かできることをしたいなと思って。政治家とか何かなれるものがないかな?と思ってはみたんですが、政治家はなんかリアルじゃなくて、そうゆうコネもお金もないし。自分ができることは何だろうと考えたら、法学部に行って、たとえば弁護士とか裁判官とかそっちの方に進もうと思い、法学部に入って、それで毎日勉強していましたね」
―勉強しました? 大学生が真面目に?
「結構勉強しましたねぇ。彼女もつくらないって決めて。朝、図書館が開いて夜10時くらいに閉まるまで居続けて勉強するというのを、毎日自分に課していましたね。大体1000日くらいそれを繰り返していたんですが、途中からちょっとビジネスマンの方が自分には合っているかなと思い始め、それで切り替えました」
―大学生は皆遊んでいるとばかり思っていました。
「ですねぇ。でも遊びもせず」
―立派ですねぇ。卒業されるまで遊ばなかったんですか?
「ありがとうございます。えーと、大体就活の始まる3年生の冬ぐらいですね。そのくらいに就職説明会がはじまって、で僕の友達が就職説明会に行くようになって、『お前も来れば?』と誘われて、行ってみました。それで、先ほどもお話したように、色々な会社の話を聞いていたら、『あぁ、弁護士っていう道じゃなくて、こっちの道の方が自分には向いているな』と思って。そこからは勉強をやめて、就職活動をしたり、彼女をつくりに行ったりとか、サークルを開いたりとか、活動的になりましたね、随分。図書館から出るようになりました(笑)」
―弁護士ではなくて、ビジネスマンの方が向いているなと思われた理由は何ですか?
「ずっと弁護士を目指して勉強をしていると、実際に弁護士の方にお会いする機会があるんですね。僕が卒業した大学の立命館が提携していて、弁護士の方が来て授業してくださるんですけど、あんまり魅力を感じなくて。『この人みたいになりたい』とか、『この人みたいにこうゆう仕事がしてみたい』とか。もともと誰かのために役に立つと思っていた仕事だったんですけどねぇ。たとえば刑事事件を担当した場合も、やっぱりお金がない人を助けようと思ったら弁護士として生活ができないし、逆に民事事件で儲けようと思ったら、企業が儲かる手伝いをするだけだからあんまりピンと来なかったんですよ。ということで、弁護士にあまり魅力を感じなくなってきて、ビジネスマンでできることが色々あるなと思って切り替わりましたね、考えが」
FBという新しいツールで王者になったのは、“自分も幸せでありたい。けれど、他者の幸せもすごく大事。だから誰かの役に立つような仕事をしたい(生きたい)”という考えの持ち主。子どもの時に友達ができず図書館通いが日課となったこと、内向的な性格だったこと、一方、家庭が裕福で両親から愛されていたであろうこと、地道な努力を惜しまない教育を受けたこと、すべてが必然で「1分で感動」が生まれた。もしも、自分がイマイチ冴えないなぁと心がしょ気ていたら、吉永圭佑さんの幼少時から今現在を思い浮かべてほしい。最初から恵まれていたわけじゃなくても輝けることを。
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