「蒼月紫野の石と幸せに暮らすHappyLife」パワーストーン生活をステップアップ!PART.7

Hello!蒼月紫野です。ハインリヒと名付けられたアメジストファントムの精霊と、石初心者さんはぐっすり眠っています。おや、どうやら二人とも同じ夢を見ているようです。どんな夢を見ているのか、ちょっと覗いてみましょう。

「うーん、ここってどこなんだろう。起きたら大きい紫色の建物っぽいものがあるけど、うちのマンションの前にはこんなのなかったよー?」
そろそろと歩き出した石初心者さん。起き上がってみると何か見たことがあるような建物です。
「とりあえずビルの人に何か聞けば分かるかな……?」
周囲をうろうろしながら入り口を探しますがなかなか見つかりません。建物は不思議な構造ですし空を見上げても不思議な形の建物ばかり。入り口っぽいものは見つけたけど、開かないので別の場所に移動しました。すると、聞き覚えのある声が近づいてきます。
「マスター!こっちが入り口だよ。」
「え!?ハインリヒ?」
振り向くとハインリヒがいました。
「私寝てたはずだけど、ここって現実?夢?」
「夢だね。僕らは多分今同じ夢を見てるんだ。ここの紫の建物、僕に似ているでしょ」
言われてみれば確かにアメジストファントムと同じ様に見えます。
「僕の夢まで入り込んできたのは驚いたけど、せっかくだから僕の家、アメジストファントムに来てお茶でもしようか?」
「そうだね。ここに来た理由も知りたいし……。」

二人は連れだってアメジストファントムのドアの方に向いました。石初心者さんが先ほど気になっていた場所がドアのように開きました。
「あ、やっぱりここ入り口だったんだ。」
「そうだよ。一つ大事な事を教えておくね。石を使った瞑想にも利用できる大事な事だから覚えておいて。石の中に入った時と同じ出口から出るのが鉄則だからね。これはどの石でも一緒だからね。絶対に忘れないでね」
「う、うん、分かった。何故違う出口からでちゃいけないの?」
「石の中に意識をおいたままになる危険性があるからだよ。」
さぁどうぞと言われ、少しどきどきしながら家の中に入ります。よく見るとハインリヒは小人ではなく立派な青年でした。石の中だから本来の姿を見ているのかもしれません。石初心者さんはそのことを案内されたテーブルについて、すぐに尋ねました。
「はは、そうだね。表からは僕が設定した小さい僕が見えるようにしているんだ。中に入ると本来の僕だけどね。」
「でもやはりハインリヒだわ。」
そりゃ僕は僕だからねーといいながらハインリヒは暖かい紅茶を目の前に置いてくれました。石初心者さんはハーブティが好きなので女性用にささっとブレンドしてくれたようで、ハインリヒの飲んでいるものは違うようです。
「ここに今居て僕らが喋りあうのは、実はかなり高等テクニックなんだよ。石の中に入る瞑想を無意識に君はやっちゃったみたいだけど」
「そうなんだ……。」
「ああ、そんなに緊張せず、リラックスしてね。はい深呼吸」
深呼吸を繰り返す度にリラックスできました。石初心者さんの目にうつるのは小さな小人ではなく優しげな青年です。のんびりとハーブティーを飲んでいます。
「私もいただきます。」
ローズヒップの香りがする。心地よい香りです。

ハインリヒから教わったのは、石を使う瞑想は石を握ったままにするか目の前におくか好きな方法でよいという事。出入り口は同じ場所を使う。現実世界に戻ってきたらのびや足を触ったりして、今、ここ(現実世界)にいる……それを実感することの三つでした。
「これは重要だからね、絶対忘れないこと。」
「有難う、ハインリヒ。」
「しかし驚いたなぁー。たった一日で、本来の僕に出会える人に出会うとは全く思わなかった。予想外だね。」
「私もびっくりしたよー。」
よく見るとなかなかカッコイイ所もあり優しげでもあり、そんなハインリヒを見て、ちょっとだけテンションがあがった石初心者さんです。
「さてマスター、そろそろ帰らないと。深い眠りになる頃だよ。」
「うん。分かった。」
現実の体に戻るまで案内するというので送って貰いました。来た道を正確にもどりハインリヒが住んでいるアメジストファントムの外に出ました。よく見るとその前に不思議な紋様のあるドアがあります。
「それが現実世界と僕らの世界の出入り口。ここを通れば現実世界。やることは覚えている?」
「現実世界を実感しておくことだよね?」
「そう、それでいい。じゃ、今度こそお休み。Gute Nacht.」
「おやすみー。」
気がつくと現実世界です。背伸びをしたり足首を握りしめたりしてここが現実であると実感できました。こんどこそゆっくりと眠れるように石初心者さんは願い、すぐ眠りに入っていきました。枕元のアメジストファントムも眠っているようでした……。

次回は石を持ち歩くときの方法などを書くつもりです。ではまた来週お会いしましょう。

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