宮崎ますみさん連載 第4回 ヒプノ未妊セラピー

ヒプノウーマンSalon『聖母の祈り』では、自分でできるヒプノセラピーとして、セルフケアの方法を教える2つの講座を定期的に行っております。一つは、心と身体の問題を抱える方の為の「心身緩和セラピー講座」、そしてもう一つは、「未妊セラピー講座」です。前回から引き続き、この未妊セラピーについてご紹介させていただきたいと思います。

先日遠方から連続して5講座を受けにいらっしゃった女性(Mさん)は、長期にわたる不妊治療で思い詰める日々を送っていらっしゃいました。

「不妊治療は理不尽。だっていままでどんなことでも、頑張れば頑張っただけの結果を出せたのに、不妊治療はそうはいかない。治療を重ねても結果を出せない。そして月日は刻々と過ぎ去り、妊娠する確率も年を追うごとに遠ざかっていく」

確かにおっしゃる通りだと思います。天から授かる子どもは、自分の努力だけではどうにもならない神秘が隠されているのですから。
そして、この理不尽という言葉の中には様々な意味も含まれていると思います。
例えば、臨んでもいないのに妊娠してしまう方がいたり、命の危険にさらされるような状況下で妊娠の確率が上がったり。なぜこのようなことが起こるのでしょうか。

私が「ヒプノ赤ちゃん」で提唱している“痛みのない出産”に共通することなのですが、激しい痛みを訴える人と、穏やかに気持ちの良い出産をする方の違いは、「恐れ」にあります。出産に対して恐れを持たず、“楽しみ”“嬉しい”という楽天的なモチベーションを持って出産に臨む女性の大半は、痛みを訴えずに快適な出産をやってのけます。未妊には「恐れ」「痛み」はありませんが、何が共通するかと言えば、頭で考えずに本能的な状態であるということです。もっともっと動物的で深く潜在能力と繋がった状態で在るということです。
頭であれこれ論理的に物事を考え、妊娠についてもロジカルに処理しようとすればするほど本能から遠ざかります。

例えばこんな女性がいました。付き合いだした男性が自分のマンションに転がり込んで3週間経ったある日、彼は突然実家の母親のもとへ戻ってしまったそうです。
その時激しく嫉妬した彼女は、その後妊娠が発覚しできちゃった結婚をする運びとなりました。彼女は数年経ってようやく、「その時なぜ妊娠したか?」ということが深い潜在意識レベルで理解できたそうです。彼女はその時、妊娠するはずのない状況だったにもかかわらず妊娠したのは、一言で言えば「彼を取り戻すため」だったのです。彼女の本能(=身体)は、彼を取り戻す為に自分の人生に「妊娠」を創り出したわけです。
実際にこういうことは起こります。この女性はこのことについての前世はまだ見ていませんが、きっとお姑さんとの間に根深い確執があるからだろうと感じていらっしゃいました。今世でまだ学ばなければならないことがあるからこそ子どもを授かり、カルマを解消し光に変換していく必要があっての妊娠だったのでしょう。

神さまは、私たちが真から魂を輝かせる為に必要なものを、すべて今この瞬間に与えてくださっています。
闇を光に変え、不可能を可能に変え、絶望を希望に変えていく力を私たちは天与されているのです。神に近づくということは、帰依する心を失わず、もっともっと大胆に本能に従って生きていくことかもしれません。これは現代人が忘れてしまっている一番大切なことではないでしょうか。

★バックナンバーを見る→連載記事:宮崎ますみ