私の知らない私~無意識に潜む影~PART.4

「あなたはどんな人ですか?何が好きで何が嫌い?」
私たちは案外自分のことがわからないものです。そして自分を見失ってしまったことで問題が起きることがあります。

そもそも私たちは、“野性的な要素”が飛び出ないよう、いろんな仮面をかぶって生活をしないといけませんね。たくさんの人格(パーソナリティ)を持っています。「いい人」とか「悪い人」とか。「優しい人」とか「厳しい人」とか。
それらパーソナリティの中核にあるのが、『コア・パーソナリティ』と言われるものです。生まれる前に決められる、人生のコア・パターンのことです。コア・パーソナリティというのは、非常に深いところに潜んでいる罠で、私たちの人生にとても大きな影響を及ぼしています。

例えば、「見捨てる人」というコア・パーソナリティがある人は、それを隠すために、「絶対見捨てない人」とか「最後まで付き合う人」とか「慈悲深い人」とかいうパーソナリティをつくり上げていきます。増殖したパーソナリティが軍団になって、人生をプログラムしているのです。でも、この「見捨てる人」というコア・パーソナリティというのは、単なる罠であって、真実のあなたではありません。

なのに、このコアをベースにして周りに補修・穴埋めしようとして、「見捨てない人」とか「優しい人」とか、たくさんの人格を増殖させてしまうものだから、自分でも訳が分からなくなってしまうのです。
そうすると、あなたの本来のパワーが分散されて、あまりパワフルではなくなってしまうのです。

パーソナリティたちに自分の行動を支配されているので、魂からの実感だとか、「生まれてきた目的と、自分自身との合致性」であるとか……そういったものをリアルには感じられないのです。

ある成功している建築家がいました。とても素晴らしい建築物を創るのです。美術館のようなビルとか、スタイリッシュな空間とか……。彼の仕事は完璧です。でもその人は「憎しみ」のコア・パーソナリティを持っていました。憎しみの意識の下には、自己嫌悪つまり自分を憎むという気持ちがありました。だからこそ完璧主義なんです。彼は素晴らしい建築物を創って賞賛を受け、成功していますが、幸せそうには見えません。

彼はそのコア・パーソナリティに気付いた瞬間、こう言いました。
「僕は自分を閉じ込める牢獄を創ることにかけても天才だったんだ!!笑」 。
深く気づくことによってこの罠から解放された彼は、本来受け取るべきだった恩恵の流れに乗って、軽やかに成功していきました。

私たちは無意識の罠をクリアしていくたびに、自分自身とのつながりを強化していきます。
そうすることで、幸運の流れに乗ることができるのです!

次回はダークエネルギーについて。最終話になります。

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