ホリスティック栄養アドバイザーMihoの“少しずつでもいいじゃない”Vol.7 催眠出産記

ホリスティック栄養アドバイザーMihoの“少しずつでもいいじゃない”Vol.7 催眠出産記

催眠出産では痛みを連想させる言葉を避ける

前回の記事「催眠出産(ヒプノバース)」の続きです。
娘は2年前に、ここドイツの助産院で生まれました。催眠出産(ヒプノバース)で、穏やかにスムーズに痛みなく生まれた、娘の出産体験記です。

その日、明け方5時過ぎに目が覚めました。 お腹を下すような痛みがあったのでトイレへ行き、ベッドへ戻るとお腹が張ってくるのを感じました。時間を計ると不規則なものの、だいたい5,6分の間隔です。6時半になり担当の助産師さんに電話をすると、まずお風呂かシャワーに入り陣痛がどうなるか様子をみるように、という指示です。その通りにシャワーに入りましたが、それでも波は定期的な間隔でやってきたため、私たちは助産院へ向かうことにしました。*ヒプノバースでは、痛みを連想させる用語を使うことを避け、陣痛のことを「波・波動運動」と呼びます。

車の中では、催眠出産のCD【マザーアースリラクセーション】を聞いてリラックスし、自分と赤ちゃんにだけ集中して、潜在意識の中へどんどん深く入っていきました。波が来るたびにヒプノバーシングの呼吸法をすると、すぐに楽になります。しっかりと深い波を感じるものの、痛みの感覚は全くありませんでした。

8時20分ごろ助産院へ着くと、助産師さんはハグとともに温かく迎え入れてくれました。なんの事務処理もなく、まるで友達の家へ遊びに来たかのようです。部屋に入るとまず、助産師さんが静かな音楽を流してくれ、30分ほど分娩監視装置で赤ちゃんの心拍と子宮収縮を調べます。その後助産師さんと夫が、ベッドカバーを自宅から持ってきたものに変えてくれました。持参した催眠出産のCDをかけ、あとはただリラックスして過ごします。

波が来たら呼吸法を行います。そして、ヒプノバーシングのコースで“夫の手が肩にあてられるとさらに深く落ち着いた状態へ入る”というアンカリングの催眠をかけてもらっていた夫の手を腰へあててもらうと、波の圧力さえ消え去り、痛みの感覚は全くありません。このときの私は、会話もできるし記憶もありますが、心も体も完全にリラックスして潜在意識の中へ入っていました。子宮収縮の波とともに子宮の筋肉が上へ上へと伸びていき、赤ちゃんがゆっくりとスムーズに降りていくのをイメージしながら呼吸を行います。

いよいよ出産

助産院へ着いてから1時間ほどたち、助産師さんがリラックスのために浴槽にお湯を用意してくれることになりました。お湯に入る前に子宮口の開き具合を見てみると、いつも落ち着いている彼女が興奮した様子で、「もう7センチも開いてる。全然そんなふうに見えないのに。どうしてそんなにクールでいられるの?」と驚いています。でも、本当に痛くないのです。

お湯の用意ができたので、入る事にしました。お湯につかると確かに陣痛の体への負担が弱まった気はしましたが、私は10分もしないうちにあがりたくなりました。ベッドへ横たわると、陣痛の波がどんどん大きくなり、つぎつぎと強い波がやってくるようになりました。周りのことや時間の感覚などがさらにあいまいになっていきます。私はしっかりとトランス状態へ入っていましたが、話しかけられれば意味も理解しているし、話すことも動くこともできます。陣痛がくると体全体に波が大きく広がり、体もそれに反応します。このときの感覚はというと、子宮の大きな波に、体中は大きく反応する一方で、痛みや苦しみといった知覚は意識中に無いような感じです。この最終段階の大きな陣痛の間も、赤ちゃん誕生のときも、一度も「痛い」とか「もう耐えられない」とか「逃げたい」などとは一切思いませんでした。

さらに数回の大きな波の後、娘は誕生しました。夫が娘をとりあげたのでした。浴槽からあがってわずか30分ほどのことです。夫は、私の両足の下をくぐらせて娘を腕に抱かせてくれました。いきむこともなく、終始誰からも何の指示を受けることもなく、私たちのペースで、自然な流れとともに娘は生まれ出てきたのでした。

娘は、まぶしい光を当てられることも、水の吸引も、臍帯をすぐに切断されることもなく、生まれたらすぐに私たちの腕へ、そのままの姿で寄り添うことができました。全く泣くことなく、穏やかな顔をしています。穏やかに生まれた赤ちゃんは泣かないそうです。異常がないことを確認すると、助産師さんたちは部屋を出ていき、まさに家族水入らずの愛に溢れた時間を十分に楽しみました。私は自分が全く疲れておらず、逆に元気いっぱい気分爽快なのを感じました。そのまま立ち上がってスタスタ歩けそうな気さえします。(が、後で立とうとするとそれが難しい事が分かるのですが……)
娘は体重3740グラム、私の体格にしては大きかったものの、そんなことを全く感じさせないスムーズな出産でした。
私たちは助産院で、素晴らしい助産師さんたちと出会い、催眠出産をとおして至福の出産を体験することができたのです。

(ブログ記事より抜粋・加筆)
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