「お嬢さん、それは辛かったね。でもそのあとどうやって立ち直り今のあなたになったの? せっかくの出逢いだから、あなたの人生を聞かせてよ。」
お婆さんはニッコリと微笑みました。
「大学院の時に教師になるか、陶芸作家になるか、博士課程まで進むのか悩んでいました。でも、現実的な生き方は教師になるのがベストだと思ったからその道に進みました。教師になって大変だったけど、子ども達との出逢いが楽しい毎日でした。でも、もしあの時陶芸作家になっていたらどうなっていたのかな? とはよく悩みました。もし? なんて人生はこの世界にはないけど、でもそのもし? の世界を進んでみたいなと思ったのです。だから全てをすっぱりと辞めて、陶芸をもう一度勉強する道へ進みました。休みの日はせっかくだから陶芸作家に会いに行こうと思い、アポなしで色々な作家さんの家のインターホンを鳴らしていました。今思えばかなり無謀な行為ですが。」
苦笑いしながら話すと、おばあさんは「それでそれで」と嬉しそうに聞いてきました。
「大抵の作家さんは無視されるか、怪訝な顔をされるかでした。思いきり嫌な顔をされた時に、心が滅入り、もう辞めようと思いました。でも最後に一軒だけ行こうと思い、ピンポンを勇気をだして押してみました。そしたら陶芸作家のご本人が出てきて、初めて何もないけどどうぞと言って、書斎に入れてもらえました。こんなアポなしで名前も知らない、得体のしれない女をどうぞと家に招きいれてくれて、その後夜中までずっとお話をさせてもらえました。でも後からその先生は世界中の賞を総なめしていて、ルーブル美術館で作品も展示されるすごい先生だったのです。先生が、先生の家族がいつも愛を注いでくれるので、私はやっとこの世界でもう一度生きなおすチャンスをもらえて、今に至ります。」
初めての方に涙を流しながら、語ってしまったと照れながら話すと、おばあさんは優しく髪の毛を撫でてくれました。
●運命とは最もふさわしい場所へ貴方の魂を運ぶ
「お嬢さん。それはきっとあなたがその場所にふさわしいから、運命があなたの魂を運んだのさ。これは私の大好きな言葉で、シェイクスピアの言葉なんだけどね。私も、昔はただの専業主婦で何も取柄がない自分が嫌だったんだよ。でもある日、知り合いの人からカメラを譲りうけて、カメラならお金もかからないし、散歩の途中に撮り始めたのだよ。そしたらだんだんと楽しくなってきてね、気が付けばいつも写真を撮っていて、せっかく写真がたまったから知り合いの会場で個展を開いてみたの。その時に来てくれた人が私の写真を気に入ってくれて、初めて仕事としてカメラで撮影をして、気が付いたら色々な依頼が来るようになって、なんとヨーロッパでも個展を開催するようになったんだよ。お嬢さん、花の都パリで個展したんだよ。ただの専業主婦が凄いでしょ?」
「すごい! すごい! すごい!」と手を叩きながら、ジャンプしながらおばあさんの快挙に驚いていました。
「パリで個展をした時に言われたんだよ。まさか私がと思っていると、ある人が¨お嬢さん。それはきっとあなたがその場所にふさわしいから、運命があなたの魂を運んだのさ¨とね。だからあなたにも同じ言葉を言ったんだよ。お嬢さんも必ず世界で活躍できる人になるよ。だからそんな世界的な先生の場所に魂が運ばれたのだよ。誰にでもできることじゃないよ。運命はあなたの魂にふさわしい場所に連れていくからさ。」
おばあさんの言葉に胸が熱くなりました。
引き寄せが始まってから出逢う人はいつも私の魂を揺さぶる言葉を持っていました。
おばあさんと手を振ってさよならをしました。そして私はその森を出る時、もう一度呟きました。
「神様、胡坐をかかず精進致しますので、どうぞ私の魂のふさわしい場所に連れていってくださいね!」
これからどこに魂が運ばれていくのか、ワクワク、ワクワクしながらその森を後にしました。
シェイクスピア
『運命とは、最もふさわしい場所へと、貴方の魂を運ぶのだ。』
上野ユリ
【DMMオンラインサロンOPEN】
魔女の秘密の引き寄せ実験室「Sorcière Academy」
https://lounge.dmm.com/detail/2071/
【この世界に凛と咲く❁MYブランドを創る12のすゝめかた】
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