ココロセラピストが語る!? 信頼関係の作り方 ~100%誰とでも仲良くなれる?~

信頼

誰とでも仲良くなれる?

人間社会で生きていく上で、もっともストレスになるのが人間関係です。
違う人もいるかもしれないですが、それはそれとして。

そこで、誰もが一度は思ったことがあるであろう疑問。
「どうして、みんな同じ人間なのに……みんな、平和に暮らしたいって思ってるはずなのに……みんなが仲良くすることってできないんだろう……?」という問い。

当然、僕も思ったことがあります。
これって、どこかで「100%人間関係が良好な状態は実現可能だよね?」という前提条件があるんですよね。そんなふうに思える人って、僕としてはある意味羨ましいです。

ただね、100%にこだわると難易度が一気にあがるんですよ。
いつでもどこでも誰とでも仲良くするって、たぶん、無理だから。

「やってみないとわからないでしょ。はじめから、無理とか言わないで!」って思った人、いるだろうし、その通りです。まずは目指してね。
高得点。でも、100%をはじき出す必要なんて無いですからね。少なくとも有史以来、100%の人間が、いつでもどこでもだれとでも仲良く暮らしていた時代なんて、聞いたことないでしょ。

仮に戦争していない国だって、人殺しは存在するし、小さいレベルのいじめを含めたら数えきれないほど、存在してるわけ。つまり、全員が仲良しな状態ではないってこと。

だって、そうでしょ。家族全員仲良しとか、そういうのも実はレアなんじゃないかな。
みんながみんな、磯野家のように上下関係はあっても仲良しかっていうと、そうでもないんですよ。

シングルマザーの家庭だって、どんどん増えてるじゃないですか。
離婚しちゃいけないってことではないですよ。みんな、それぞれ悩んだり、苦しんだりして、一生懸命考えた上で、そういう決断をしているわけだから。そこは尊重した方が良いと思います。

つまりね、100%の人間関係を良好にするっていうのは、難しすぎるから、そこまで理想を追い求め過ぎなくても良いんじゃないかって話です。

信頼

ちょっと脱線しますが、完璧主義者っているでしょ。
人間関係に限ったことじゃないけど、完璧主義者の特徴って知っていますか。それは、ものすごく苦しいってことなんです。テストでいうなら100点以外認めないってことなんです。そうやって、自分を追い込みすぎると苦しくなっちゃうんですよ。

何かを目指すっていうのはQOL(人生の質)を高めるためであって、手段の段階で苦しくなって生きづらくなったら本末転倒なんですね。志は高くていいけど、自分がつぶれない程度にね。

 

信頼関係の作り方

結局、100%良好の人間関係に執着すると、だんだん「なんで、コイツは私の気持ちを理解しないんだ……!」とイライラしてきて、余計に人間関係がこじれてしまうんです。
もしくは力ワザで相手を支配しようとしたり。
そうなったら泥沼。人間関係が最悪になってしまいますよね。

ぶっちゃけ、嫌いな人がいたっていいんですよ。
あからさまに喧嘩吹っ掛けなければ。自分の意見を言うことが美学みたいな勘違いした人いるけど。

空気をきちんと読んで、押すところは押す、引くところは引く。
これができれば人間関係のトラブルを最小限にとどめられますよね。0か100か、という問題じゃないんですよ。

みんなが同じ考え方だと、みんなが同じ間違いをする可能性があるでしょ。
ということは、極論を言えば、人類が滅びちゃうんです。だから、考え方っていうのは、可能性であって、たくさんあっていいんです。
だから100%、いつでもどこでも誰とでも仲良くなければならない神話に執着する必要ないんですよ。

ただね、相手の気持ちも考えず「私、私!」みたいな人は、「われこそが正義」みたいな感じで、TPOが読めないので、迫害されても仕方ない面もあるので注意が必要です。

たとえば授業中にマンガ読んじゃダメでしょ。教わらなくても、たぶん理解できることってあるじゃないですか。なんでダメかっていうと、授業中だからなんですよ。

「だって、私、マンガの続きがきになるんだもん!」って、自己主張しても「それ、今じゃなくても良いよね……」って思うし。
「授業中にマンガを読む時間があっても良いよね?」と、思うなら、学級会の議題として提案するなど、なにかしらできますよね。可能かどうかは別として、生徒会に立候補して、全生徒の意見を聞いて、先生と交渉するとか。

きちんと話し合いができる環境を作ろうとする意識を持つ。これって大事なことなんです。
話し合いをするってことは、自分の意見を言うだけじゃなくて、相手の話もきちんと聴くってことですよ。
これが信頼関係の前提条件ですからね。

「俺、〇曜日の△時以外ダメだから……」って一方的な条件を突きつけたらアウトですよ。
本気で話し合いたいなら、相手の都合も考えないといけない。

つまり信頼関係っていうのは、気が合おうと合わなかろうと、相手を尊重する気持ちがなければ成立しないってこと。

あとね、信頼関係があれば仲良しってわけじゃないですからね。これも勘違いしないでくださいね。
仲良しじゃなくても、信頼関係があると便利で、お互いに妥協し合えるようになるから、嫌がることをそんなにしてこなくなるんですよ。それって、気遣いですよね。

信頼

本音を言えないと、信頼関係が出来ないんじゃないんです。思ったことを何でも言う人は、単なる空気の読めない人です。
相手を極力不快にさせないように配慮しつつ、敬意を示しながらも、自己主張し、なおかつ、相手の立場や気持ちも考えるんです。

ちなみに、それも難しいことです。それを、どちらか一方ができないと、最低限の信頼関係も作れないんですね。

そういう場合はどうするか。諦めないで、相手が心を開いてくれるように努力するか、耐えて待つしかありません。
そうも言っていられないほどの時は、極力、近づかない。これしかありません。

コミュニケーションは100%仲良しを目指す必要もなく、相手を屈服させてでも自分の意見を通せば良いわけでもないんですよ。

 

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