ココロセラピストが語る! スゴくない? 私、今日も寝なかったわ! ~『寝てない自慢』は本当に自慢できることなのか?~

僕たちはシャキッとしていた方が良い時もあれば、ゆったりしていた方が良い時もあります。
常に興奮しているって、やっぱり変だと思いますし、常にゆったりしている人も、危機感無さ過ぎです。
なので、自律神経は常にそのバランスを保とうと頑張ってくれているのです。

つまり本人は無自覚だったとしても常に強いストレスを感じていて副交感神経が優位にならず、いつでも臨戦態勢みたいになっていると、眠れなくなってくるのではないかという可能性も出てきます。

「私、眠れなくて困っているんです……」という自覚があれば、眠るための方法を模索するのですが、眠らないのが日常になっている人は、眠らない(or眠れないことが当たり前になってしまっていて、価値観がズレてしまっているのかもしれません。

 

時は金なり?

「努力こそ成功への最短ルート!」と強く思い込んでしまっている人は、とにかく努力をします。
努力が良いかどうかは別として、とにかく努力をします。

そうなると、問題は時間です。

「人生は他人よりも多く努力した者が制す!」といった信条で生活している人にとっては、努力する時間を確保しなければいけません。
他の人より時間を一秒でも多く確保しなければ差をつけられないからです。
だから睡眠時間を削って何らかの努力をすることで少しでも人生の質をアップさせようと思っているのだと思います。

だから自分を奮い立たせて「寝てる暇なんてないわ!」と思わず、「すごいでしょ、私。あなたとは違うのよ!」的な発言をしてしまうのかもしれません。

これはこれで精神的に自分を追い詰めて『眠れない状況』を作りだしてしまっているので、本当は寝たいのかなという気もします。
単に眠れない人、寝なくても平気な人とは違います。

確かに試験日前日とか、仕事の締め切り直前とかであれば本当は眠くても若干無理して自分を奮い立たせて頑張っても良いと思います。

ただ、それはたまにだから大丈夫なだけであって毎日だと問題な気がします。
毎日、何かに追い詰められながら生きていたら、辛いと思うのです。
自分を奮い立たせるとかそういう問題ではないのです。

一秒でも睡眠時間を削ってまで何か努力(or作業)をしなければ、他の人に追いつけ追い越せをされて人生が台無しになってしまうような人生ってどうなのでしょう。

結果的に人生を無駄にすることになってしまうかもしれません。
そうせざるを得ない環境にいるのだとしたら、まずは寝ない事を自慢する前に、環境改善に力を入れた方が良いと思います。

 

個人差を考えよう!

睡眠に関しては「寝なくても大丈夫」とか「長時間寝れば良いわけではない」とか、いろいろ言われています。
僕は医療従事者ではないので医療的なことは言える立場にありません。

ただ、自分の人生経験から言うと、睡眠は個人差が大きいのではないかという気がするのです。
たくさん寝る人もいれば、あまり寝ない人もいます。

僕自身は、どちらかといえば他の方と比べて睡眠時間が長いと思います。

でも、「僕は、たくさん寝てるんですよ!」と自慢したいわけではありません。
「ちょっと、寝すぎですよね……」と悲観的になっているわけでもありません。

もっというと、環境や体質が変われば睡眠時間が変わっても不思議ではないのかなと思っています。

「寝ないからスゴイでしょ!」とか「たくさん寝たから全快だ!」とかそういうことではなく、単に自分がそういう睡眠パターンなだけなのです。

もし、現在の睡眠パターンが健康的によくないと思えば、自分に合った睡眠を考え直すと思います。

そう考えると睡眠の質を見直すのは良いことだと思いますが、自慢することではないのかなと思います。

「○○したらよく眠れるようになったよ」とか「○○したら少し、寝なくても大丈夫だったよ」とか、情報を情報としてシェアする程度で良いと思うのです。

もし、眠れない人がいれば眠れる方法を知りたいし、何らかの事情で寝ないで作業をしなければならない人がいれば、眠くならない方法を知りたいと思います。
しかし、そこに善悪や優劣はないと思うのです。

正直なところ『寝てない自慢』をされても、返答に困ってしまう人が多いと思います。
『寝ない美学』が必ずしも悪いことだとは僕は思っていません。
しかし、それはあくまでも個人的な美学であり、他人に誇るものでもなければ、強要するものではありません。

変に強がって、本当は寝たいのに「私は、寝なくたって平気よ!」と言ってみたりするのは少し悲しいです。
そこは強がらず「眠れる環境を作りたい」と素直に言った方が良いです。

本当は何を伝えたいのか。
何をわかって欲しいのか。
自分で自覚出来たら、本当の意味で自分らしい睡眠が見えてくるかもしれません。

 

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