ココロセラピストが語る! スゴくない? 私、今日も寝なかったわ! ~『寝てない自慢』は本当に自慢できることなのか?~

寝てない自慢をする人たち

以前から気になっていたことがあります。
それは『寝ない美学』を持っている人たちです。
自分が短時間しか寝なかったこと、あるいは徹夜だったことを、誇りに思っている人っていますよね。

「私、今日3時間しか寝てない!」
「俺、今日も徹夜!」

このセリフを聞いて返答に困った人って案外多いのではないでしょうか。
最近、このテーマについて疑問を感じている人が多いみたいなので、僕も自分なりに考えてみようと思います。

 

子供のロマン

自分自身を思い返してみると、子供の頃は『夜の世界』というものにとても興味を持っていました。
僕が子供の頃は夜の世界というと、子供はみんな寝ていて、大人だけが活動している時間という印象がありました。

最近は夜22時以降でも親子で買い物をしている人たちもチラホラ見かけます。
僕としては古いタイプの人間なので「どうして、こんな時間に子供と出歩いているんだろう?」なんて思ったりもします。

ただ考えてみると、みんなそれぞれ家庭の事情というものがあるので必ずしも悪いことではないのかなという気もします。

たとえば両親が夜中まで仕事だったりすると、子供たちは親とコミュニケーションを取れる時間がありません。
だとしたら夜に親子で何かしていても納得できないことはありません。

子供に寝る時間を与えていないとかであれば問題ですが、お昼寝をして時間を調整しているかもしれません。
または、たまの夜更かしをしていただけかもしれません。

話を戻して、とにかく小さい頃はとにかく夜は未知なる世界でした。
オバケが活動する時間帯というイメージも強かった気がします。
犯罪者が活躍する時間というイメージもあった気がします。
クリスマスにはサンタクロースに会うために寝ないと決意したものの、気がついたら眠っていたという思い出がある人も多いと思います。
深夜テレビも、自分の知らない番組をやっている時間帯なので興味があったような気もします。

そう考えると、子供の頃は夜に対するある種の憧れのイメージを持っていたような気もします。
ちょっと夜更かしをすると、なんとなく自分が大人になったような気分になれましたよね。

『寝てない自慢』をしている人(大人)は、もしかしたらその延長で『大人の世界』を実体験している達成感のようなものがあるのかもしれません。

もちろん、これは潜在意識レベルの話ですし、万人がそうだということではありません。
そういう人もいるかもしれないという程度で解釈して下さい。

 

単に眠れないだけ?

これはもはや自慢ではないと思うのですが、『寝てない自慢』をする何割かの人たちは、本当は眠れない人なのではないかという気がします。

睡眠障害のレッテルを貼りたいわけではありません。
現代人は知らず知らずに多大なストレスに苛まれていると言われています。

自律神経が乱れていると人は眠れなくなります。
夜になると普通は副交感神経(ゆったりさせる神経)が優位になり、だんだん眠くなって来ます。
一方でストレスが溜まっている人は交感神経(ピリッとさせる神経)が優位になり、夜でもゆったりした気分になれず、結果的に眠れないのです。

補足しておくと、交感神経は悪い自律神経で、副交感神経は良い自律神経ということではありません。
簡単にいえば、メリハリです。