ココロセラピストが語る! 『思い込み』が人生を変える? ~善悪だけでジャッジしないで~

『思い込み』から解放されると本当に良いのか?

よく「思い込みから解放されよう!」と言います。
僕も何度も言っています。
ただ、『思い込み』という概念も、ちょっと複雑なのですが、必ずしも『悪害』ではないのです。

『思い込み』から解放されると心が自由になり可能性が広がるイメージがあると思います。
だからこそ「思い遣りから解放される」という重要性を僕たちセラピストやカウンセ―らたちは何度も繰り返すのです。

ここで重要なので強調しておきたいことがあります。
『思い込み』に善悪はありません。
細かいことはさておき、自分の人生にとってどういう影響があるかということの方が重要なのです。

『思い込み』が自分の人生を生き辛くしている場合、「その思い込みを手放しましょう!」という考え方に価値が出てくるのです。

 

マンガ好きな少年

たとえばマンガ好きの少年がいたとします。
「マンガばかりよんでいないで勉強しなさい!」と親に繰り返し言われてきたとします。

そうすると少年は極端にいえば「マンガは読んではいけないものだ」と思い込んでしまいます。
もちろんだからと言って、マンガを読むのを止めるかどうかは別問題ですよ。

でも、マンガを読むたびに「マンガを読んでいる暇があったら、本当は勉強するなり、もっと他の事をした方が良いのかなぁ……」なんて思ってしまうのです。

では、ここでその『思い込み』を手放してみましょう。
マンガという存在は本当に悪害な存在なのでしょうか。冷静に考えれば決してそんなことは無いわけです。

だってマンガを読むのが好きな人にとってはマンガが幸せを与えてくれるツールだと感じているから読んでいるわけです。

本当の問題はマンガを読む事ではないのです。
たとえばマンガを読んでいる時間が多くて、まったく勉強をしない。
宿題すらしない。
家の手伝いをしない。
運動もしない。
寝ころんでポテトチップスをかじってばかりいる……。
だとすると、生活に支障が出ますよね。

だとすると問題なのは実はマンガを読むことではないのです。
ちゃんと最低限の勉強はして、宿題も忘れずにやって、お手伝いをするなり親子のコミュニケーションを取るなりして、外で遊ぶなりスポーツするなりして、ゴロゴロしていないで、きちんとした姿勢をとっていれば、まったく困らないのです。

逆に良い思い込みだってない訳ではありません。
将来の夢が漫画家だとしたらどうでしょうか。
マンガを読むだけの何の生産性もない消費者になってしまっては本末転倒です。

しかし、いろいろな作家の画風や物語の作り方を学んでいるのであれば、それは大きな糧となります。
表現方法も増えて来るかもしれません。
マンガをたくさん読んだことで結果的に自分もマンガ家になって自己実現できたのであれば、それは良いことですよね。

マンガを読む時間を捻出するために、宿題を帰宅したらすぐに終わらせる習慣が身についたら逆に褒められるかもしれません。
ただただ何の目的もなく受験勉強をしている人よりも、将来を真剣に考える事ができているのかもしれません。

マンガというものは基本的には学校では教えてくれません。
つまり学校では教えてくれないスキルを自分なりに学ぼうと思えるわけです。
これって素晴らしいことですよね。

与えられた選択肢の中でしか生きられない人よりもずっと良いのです。