ココロセラピストが語る！『○○な人がいて困っています！』とは？～変えられるのは他人ではなく自分～

相手の長所を見つける。
褒める。
この繰り返しは大事です。

でも、それは絶対的なものではありません。
「それをすれば、相手が自分の思い通りに動くようになる」というゴール設定では、結局のところ、自分では無く他人を変えようとしているので意味がありません。
褒めたく無ければ褒めなくて良いのです。
「嫌いな人だけど、良いところは褒めてあげた方が良いよね……」と思う自分がそこに存在するから初めて褒める価値があるのです。

逆に「この人は言うことを聞かないから、どんどん叱って言うことを聞かせよう！」という方法論に走ってしまう人はどうかというと、これもまた問題です。
恐怖で人を動かす事は出来ますが、それは本当の意味での目的は達成できません。
一歩間違えば恨みを買って仕返しされる可能性もあります。
特に、親子関係や学校、会社の人間関係でこのようなコミュニケーション方法を実践すると、双方にとって最悪な結果を招いてしまう危険性があるので気をつけて下さい。
最悪、一生恨まれます。

正解は１つではない！

嫌いな人がいるから世の中がうまく回らないかと言うと、必ずしもそうではありません。
自分以外の誰かをコントロールしようと思わなければ、世の中は案外うまくまわるものです。

どうしても嫌いで白黒はっきりつけなければならない場合は戦うか逃げるしかないかもしれません。
でも、そこで押さえておいて欲しい事があります。
それは自分の意思でその決断をしたということです。
つまりリスクを受け入れる覚悟を大事にして欲しいという事です。

たとえば不倫問題を見てみましょう。
不倫をしたから伴侶と離婚したいと望んでいるかと言えば、必ずしもそういうわけではありません。

自分がするのは許せるけど、相手がするのは許せないという人もいます。
伴侶が嫌いになったから不倫しているとも限りません。
どちかかが離婚したがる場合もありますし、どちらも離婚しなくて良いと思う人もいます。

モヤモヤしてはいるけれど、離婚は得策ではないと考える人もいますし、さっさと離婚してしまおうという人もいます。
どちらが正しいでしょうか。
どちらも正しいのです。

ノーリスクで最善の策を求めるのは難しいですが、未来の選択肢は自分で選んだ方が良いのです。
ただし相手を自分の思い通りにコントロールすることはできません。
相手はコントロールできませんが、自分が今後、幸せになるかどうかは自分で決めた方が良いです。
誰かのせいにしても不幸から回避できるわけではないからです。

会社に嫌いな人がいて悩んでいるとします。
「Ｄ男さんさえ辞めてくれれば……」と願う気持ちは痛いほどよくわかりますが、そういう人は、その嫌われてもふてぶてしく威張り続けたり、居直ったりする武器を持って生き伸びているのです。
和解するなり、戦うなり、道はいくつかありますが、それにも覚悟が必要です。
ちなみに、愚痴を言い続けると、今度は自分がみんなに嫌われます。
「Ｃ太さん、いつも愚痴ばっかり言ってるよね。確かにＣ男さんは嫌われ者だけど、それについて対策も練らずいつも愚痴るＣ太さんも、同じくらいウザイよね……」と思われるようになります。

離婚にしろ退職にしろ、原因はいろいろあると思いますが、するかしないかは自分で決めて良いということは忘れないで下さい。
引きとめられるかもしれませんが、それはそれです。
自分が相手をコントロールできないのと同様に、相手も自分をコントロールできないのです。
「そんなに私を引きとめてくれるなら……」と納得したなら、それはそれで良いと思います。
しかし引きとめた相手はきっかけに過ぎず、決断して残ったのは自己責任です。
残らなくても自己責任です。