ココロセラピストが語る!『就労意欲を奪う人たち』とは?

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就職する意欲を無くす呪いの言葉「ニート」

僕の嫌いな言葉にニートというものがあります。本来のその呼称の存在理由は知りませんが、現在多くの人が認識しているのは差別用語としてです。言葉が独り歩きして、仕事をしていない人全般を否定的な意味合いで呼ぶ言葉になりつつあります。

労働意欲があろうが、そのために何らかの勉強をしていようが、関係ありません。家庭の事情も健康状態も関係ありません。努力も、気合いも、根性も、愛も正義も関係ありません。とにかく「ニート=社会の最下層」というような意味合いになっていると感じた事はないでしょうか。

「あの人ニートなんだって」とか「私、ニートだから……」というと、決して気分の良い物ではありません。何らかの事情で仕事が見つかっていない(あるいは出来ない)のに、差別的な言葉を使われたらプライドがズタズタにされてしまいます。では、どうしたら良いのでしょうか。その言葉を出来るだけ口にしなければ良いのです。

ネガティヴなイメージの言葉を自分に言えば、セルフイメージがどんどん悪くなっていきます。そして自己暗示が強化されてどんどんネガティヴな自己実現を引き寄せてしまう危険性があります。自分以外の人に対して使うと、レッテル貼りになってしまいます。いわゆるイジメです。
自分や他人を傷つける言葉は、使わないに限ります。もちろん自虐のネタとして使うのも控えた方が良いでしょう。

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「ニート」という言葉を使わなければ良いのか?

仕事が見つからない人に対して「ニート」と呼ぶのはとにかく辞めた方が良いです。では、その言葉を使わなければ、職が見つからない人は前向きになるのでしょうか。

いいえ。なりません。でも、余計に傷つかなくなります。そこが大事なのです。そもそも仕事が見つからないと言うのは精神的にかなりキツイのです。世間体も気になりますし、余程の資産家でもない限り、生活もキツクなります。少なくとも嬉しい状態ではありません。当事者はとても辛いのです。

それに関して、親や親戚、友人たちは、当然心配になるものです。それは優しさなのでしょう。しかし、時にその優しさが間違った方向にお互いの意識を向かわせてしまう事があります。仕事が無い人を追い詰めてしまうのです。
いくつか例を挙げてみましょう。

 

●「いつになったら働くの?」「そろそろ働いた方が良いんじゃない?」

このセリフを言う人は、早く仕事を見つけて欲しいから心配して、この言葉が口から出たのでしょう。しかし言われた相手は「やる気無いでしょ?」あるいは「人生に取り残されたね」と言われているように感じてしまうものです。それに「急かされて仕事が見つかるならとっくに仕事してるよ」と思わず反論したくなってしまうかもしれません。そうなると関係は複雑になってしまいます。

●「お友達や他の人はどうなの?」「○○さんは××社に入ったって言うじゃない!」

このセリフも、なんとか参考になる成功パターンはないか、ツテやコネはないのか等、心配するが故に出た善意の言葉かもしれません。
しかし言われた相手学業でもなんでもそうですが、他人と比較されると傷つくものです。少なくとも自分の人生というのは誰かの人生と同質ではないのです。周囲の人たちがみな思い通りの道に進んでいなかったとしたら比較しても参考にはなりません。