ココロセラピストが考える!『飲み会』とは?

参加を無理強いしない。酔い潰れない。絡まない。パワハラしない。財布に優しい店にする。帰りたい時に帰らせる。このくらいのマナーを徹底していれば、『飲み会』はより円滑に楽しいモノになると思います。

『飲み会』を仕事だと言い切る人にはぜひ考えて欲しいことがあります。おそらく、そのタイプの方は、「『飲み会』は仕事だ!」であるだけでなく「人生とは仕事だ!」と思っていないでしょうか。

これもタブーかもしれませんが大事なことなので触れます。「人生とは何か?」に正解などありません。人生の定義は自分で決めるからこそ価値があるのです。

「人望を集め、リーダーシップを発揮し、出世して権力を手に入れ、給料を増やし、自分の望んだ仕事のヴィジョンを現実のものとし、あわよくば歴史に名を残す! これぞ人生だ!」と思う事が必ずしも間違いとは思いませんし、志が高くて立派だと思いますが、それは1つの価値観に過ぎない事も忘れてはなりません。

「だから身銭を切って『飲み会』に参加するのは言うなれば投資だ! うまくいけば上層部の社に対する方針や考えが聞き出せるかもしれない! ふとした会話の中からチャンスが得られるかもしれないし、運よく気に入られれば大きな仕事を任せて貰えるかもしれない! 先輩方の苦労話だって自分の肥やしになるかもしれない! 上司のご機嫌取りなんて嫌だとか思うかもしれないが、コミュニケーションの修行の場だと思え!」と言う人がいたとしたら、それは価値観の押しつけなのです。

それを望む人が『飲み会』に参加すれば良いだけの話で、そう思わない人に強要してもまったく意味が無いのです。

確かに上司に気に入られれば出世するかもしれません。でも、みんながみんな必ずしも出世したいわけでもないのです。勘違いしないで欲しいのですが出世しなくて良いと思っている人が仕事を軽視しているわけではありませんし、志が無いわけでもありません。お金を貰う以上は当然、みんな一生懸命働いているのです。但し、それがその人にとっては一番重要とは限らないと言うだけです。

未婚の人なら恋人との時間を最優先にしたいかもしれません。既婚の人なら、家族との時間を最優先したいかもしれません。もしくは趣味に没頭したいかもしれません。ボランティア活動をしたいかもしれません。仕事が一番と思っていても、『飲み会』に参加するより自宅やスクールで勉強して実務能力をスキルアップしたいと思っているかもしれません。

今の会社では出世や昇給の可能性が低いと思えば、新しいスキルを身につけて別の世界に飛び込むことだって必要なのです。本当は『飲み会』が好きでも、何らかの事情で本当に参加できないのかもしれません。

それらの人に対し、志の低い人だと言うのであれば、その考えこそが低レベルだと言い切ってしまって良いと思います。みんなそれぞれ、自分なりの価値観や信念をもって一生懸命生きているのだと言う事を忘れてはなりません。

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じゃあ、『飲み会』って存在価値無いの?

『飲み会』とは本来は楽しむべきモノです。この大前提を忘れてしまうと無価値、もしくは疎ましい存在になってしまうのです。お酒を飲むときにお酒のマナーがあるように、『飲み会』を開催するにあたっても『飲み会』のマナーがあるのです。参加者全員が、その場を楽しくする意識を持つことが大切です。

職場の『飲み会』にしても、単にお酒を飲みたいだけなのか、職場で話せなかった事を、雑談を交えて話したいのか、頼みごとがあるのか等、趣旨を明確にしておくというのも良いかもしれません。趣旨がわかっていれば参加したいかどうかの判断基準になりますし、参加有無の決定権が本人に委ねられているという感じがして精神的にも苦になりません。

参加を無理強いしない。酔い潰れない。絡まない。パワハラしない。財布に優しい店にする。帰りたい時に帰らせる。このくらいのマナーを徹底していれば、『飲み会』はより円滑に楽しいモノになると思います。

 

大胆に『飲み会』じゃない会にしてみる?

世間は『飲み会』が市民権を得ていますが、よくよく考えれば必ずしもお酒を飲まなくても良いわけです。『スウィーツ会』だって良いですよね。お酒でなければならない理由なんてないのですから。もっとシンプルに『夕食会』でも良いと思います。ハンバーグを食べても良いですし、回転寿司だって楽しいと思います。もっと言えば飲食に限定する必要すらありませんよね。『ビリヤード会』だって『ボーリング会』だって楽しいです。

意気投合してコミュニケーションを取り、お互いをより深く知るきっかけにするのが目的ならアルコールである必要はありません。お酒を飲んだ方が、より本音が出やすくなるという言い分もあるにはあります。でも、アルコールを使わなければ本音を引き出せないようなコミュニケーション能力で世の中を渡って行こうと思う方が甘いとも言えます。

今までは『飲み会』が苦手な人は辛い思いをして来ましたが、ヴァリエーションが増えれば、ある意味フェアになるかもしれません。『飲み会』に限定しない方が、それこそ視野が広がって楽しいかもしれません。

 

時代は変わる!

『飲み会』は確かに楽しいと思います。しかし、時代と共に価値観は徐々に変化します。一昔前は男性社会でした。『飲み会』を仕事だと言い張って酔っぱらって帰宅しても奥さんはある程度、そういうものなのかもしれないと妥協してくれていたかもしれません。

しかし、今は違います。女性の社会進出はどんどん進んできています。男性を排除して『女子会』なる『飲み会(?)』を頻繁に行う女性も増えています。
男性視点で考えたら「意味わからない。たまになら良いけど、度が過ぎると出費がかさむし家庭を蔑にするのはちょっと……」って思いますよね。でも、今まで男性は自分たちがそれに近い事をやってきたのです。

男女平等で結構な事ですが、男性も女性も『飲み会』ばかりしていたら、日本の家庭は崩壊してしまいます。

社会の最小単位は家庭です。そして地域や友人関係も生きて行く上では大切なのです。『飲み会』が人間の生態系を崩してはいけません。『飲み会』はほどほどに。

 

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