「ポジティブ思考」のダークな面とは・ブラジルのシャーマンが明らかに

人生にはメリハリがあってよいと私は信じています。

★自分自身との争いを避けるためには

あなたは自身との戦争状態の中で人生を過ごすことを選ぶことができます。あるいはあなたはあらゆる可能性を内包した人間で、自分の人間らしさのすべてを受け入れることを学ぶこともできます。

自分の考えや感情を「ポジティブ」と「ネガティブ」の二つに分けることを止めましょう。そもそも、いったい誰がそんなポジティブとネガティブを決めるのでしょうか?

あなたの中の善と悪では、どこで境界線を引きますか? 私たちの内面世界ではその線がいつもはっきりしているわけではありません。

最も辛い感情でも、人生の中で大事な機能を果たしているものです。

深い悲しみからは慈悲の心がもたらされ、怒りは自分の限界を克服する手助けとなる場合もあり、自信喪失は成長するためのきっかけともなることがあります。

しかしこれは、あなたが自分の内面でそういった感情を受け入れた場合に限ってのことです。

私の元にやってくる人たちは号泣しながら、もっと成功するためにそういった感情を「癒し」、「取り除きたい」と必死です。その人たちにとって成功とは、「失敗」というあなたのことを常に追い続ける想像上のバケモノからようやく逃れ、安全にいることのできるオアシスか何かだと思い込んでいるようです。

しかしそのオアシスは、近くに行くと消えてしまう蜃気楼のようなものです。

 

★「ネガティブ思考」で恐怖が消え、前に進める

私はそういった人たちには、ポジティブ思考の反対をするようにお勧めします。最悪の場合にどうなるかを想像してもらいます。一番恐れていることが実現した場合に何が起こるかを、徹底的に掘り下げるのです。

そうした時、その恐怖の対象はもはやバケモノではなくなっているでしょう。たとえ何度も失敗を繰り返しても、何度も立ち上がってまた挑戦していけることに気がつきます。

そして経験から学んでいくことでしょう。より賢くなり、次回には自分の夢の実現させる能力がさらについています。

何かが欠けているという感覚を動機にすることはこれでなくなり、人生を楽しみ、自分の創造性が開花することが可能になります。

内心に押し込められた恐怖に流れていた力は、自分が望む現実を作り出すために意識的に使えるようになります。

人生にはメリハリがあってよいと私は信じています。
悲しみや怒り、不安感や恐怖心を含めた自分のすべての側面を受け入れたとき、自分自身と闘うために使われていたエネルギーは生きるためや作り出すために使うことができるようになるでしょう。

ネガティブや影と呼ばれる中にも、「ポジティブ」と同じ量のエネルギーが内在しています。感情は純粋な生命力ですが、あなたが自分の感情のすべてを認めいれるときに初めて、意識のすべての力にアクセスすることが可能になります。

そこには痛みや悲しみ、怒りがありますが、同時に愛や喜び、情熱もあります。こういった感情は自然なバランスを取るようになりますが、善と悪が分断された状態よりもこのようなバランスの取れた状態の方がずっと健康的です。

私たち人間は夢を見る生き物です。一生の間に多くの夢を実現することができますが、そのすべてを叶えることは難しいでしょう。

死ぬまでの間に実現したい人生の目標よりも重要なのは、今、私たちがどう生きているかです。

意識的になることと少しのユーモアの感覚があれば、自分の存在を丸ごと受け入れることができ、魂と共に人生を生きることができます。

「ポジティブ」と「ネガティブ」という概念を超えたところには、私たちの本当の存在が持つ美や深淵、魔法があり、これは尊重し、祝福されるべきです。そして今この瞬間にも、私たちそれぞれがそれを手にすることができるのです。

この記事が初めて公開されたのはThe Huffington Post紙上です。小見出しの一部は訳者が追加しています。

【参考】https://ideapod.com/brazilian-shaman-reveals-dark-side-positive-thinking/

 

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