KUSAKA SAVIOUR 新訳~日本神話~ PART1誕生

この物語は、「あの世」といわれる不思議世界が、ふしぎなことではなくて 誰でも一般的に行き来することができ だれでもコンビニに行くように遊びに行けるようになった 、 ほんとうに最近の未来のお話。

「すまぬ。おまえちい子だったな。儂はお前たちに名前の一つもちゃんと

しっかり名乗っていなかった。もう長い間ここにはいられないのだ。

わしゃ遠いところまでこの爺やと旅をせねばならんでのう。許しておくれ。別れのあいさつに

来たのじゃ。さっきお前が家で儂を視る、いや感じることができたんじゃよ? あれは、幽霊でもお化けでもない。

信じてもらえんじゃよが 儂がお前を呼んだのよ。おまえがあと何年もたって大人になって

子供を産む日が必ず来る。そしたらそのとき、このことをお前の息子に見せてやってくれ。」

というと少女は背中を見せ、着物を脱いで半分裸となる「!」

背中には十字架にできたあざがあった。

それもとんでもなく大きかった。

背中には北斗七星のようなほくろ? がついていた……ように覚えている

「ありがとう千里。わたしはあなたたちから言わせるところの”鬼のうまれかわり”なの。

といったほうがいいかもしれないわね。正しい言葉ではうまく教えられないんだけれど、いまはそういっておくわ。

わたしの宝物によろしくね。絶対に生き残って!」

そう偉そうな女の子はきゅうに語調が変わり

大人びた話し方になった

「ど、どういうこっちゃ⁉︎ きゃっ!」

わたしのへそに激痛が走り、めの前に大きな亀さんが

迫ってくるイメージが見えたんだ。

「あんたにわたしのたからものをあげる。」

亀がいきなり私の目の前で

「わしゃおまえのこと友達と思っているよ。でも

もしあんたの子があんたの手で止められなかったら、

そんときゃ私の敵になってしまう。そのときは……わたしが」

と言って きた……

意味が分からない。この女の子は何を言っているんだろう。

というかこの亀の存在意義は何だろう

ギャグをかますきか?

というかさっきのおじいちゃんはだれや?

おいおいおい~! と冷静で客観的な指摘がうちの

脳内で開始されていた時

そのおじさんにそっくりうり二つの診療所の先生が

うちを起こしてくれた。

「ちいこちゃん? おい! どうしたとや! ひとりで家から

抜け出して」

私はひとり家を飛び出し、松浦側から向こうの集落まで

ひとりでただひたすら走り回って大声 で叫んでいたという

近所の人が発見し、倒れているのを見つけたという。

「どうしたんか? なんかついとるんとちゃう?」

と家族は心配したが、父の軽いげんこつと

心配していたよ~の一言で

どうにか許された。ああくわばらくわばら

しっかしどういうことだろうなあ。

わたしの子供ってなんや?

9歳奇跡の妊娠! とかいうことがあるとか……?

いやいやありえない

テレビ以上のネタとして世間がひっくり返る。

それはありえないが、あの女の子は、何者なの?

あの時はうちはいきなりのことで動転して忘れていたが

よくよく考えたら、あの子、頭に角が生えていた。

あ、あああ! ああああああああああああああああああ!

あの子、もしかして…………

「あの神社の、あの神社の、あの神社の」

あの子は……!

川上の少女

翌日、学校で

「誰や、そんなやつ知らん」

その女の子と遊んだみんなはその子のことを知らない

誰一人覚えていなかったのである。ねえみんなどうしてや?

いっしょにあそんだわ! どういうこと? うちだけ?

「ちい子、お前が嘘をつくことがないのはおいばしっとうけんのう。でもなあ、ちょっと今回ばかりは許してやるけん

なんかほかに隠そうとしとるんじゃないか? 怒らんかい先生に話してみな」

先生まで、もう!

トミちゃんなら……こういう幽霊的な事象は基本的に耐性があるはず!

基本的に 内心馬鹿にしていたそういう事柄を、今では共有しあえる唯一無二の心の友!

トミちゃんが小学生にして50キロ近くあるジャイ子のような

巨体を揺らし「ちいちゃんわかったわ! それは淀姫さんよ!」

と何かを悟ったような顔で言い切ったのだ。「よ、よどひめえ?」

「あの神社淀姫神社でしょう? 黒い髪の毛で偉そうな妖怪みたいななにか……みんな見えない人物

といったらばもう淀姫さんよ。そうわたしはおもうわよ~」

「こんど淀姫さんでお祭りがあるからちょうどいいじゃない! いっしょにいこうよ!」

え~……またあそこに行くのかあ……めんどくせえ

そう思ったが家族で行けば怖くはないはず。

「あのなあ、なんかあそこで変なこと言われたんよ

自分はあんたたちからしたら鬼とか あんたの子供はどうのこうの……って。これどうおもう?」

「どうのこうのって、そのどうのこうのが分からんとなんも言えん!」

と確かにそうだなあと思うような突っ込みをされたが、一時考え込んで

「あんたあそこの神社の神主なったら? いつかそれがわかるんじゃない?」

いやだ~あんなきもちわるいとこ。

というかそれがまだ淀姫さんか分かったことではないし

とおもっていると、

横の黒板に「現世は夢夜の夢こそまこと」

という文字がきがあった。

そのとき校舎の外に

「ちい子」

あの少女と ハット帽をかぶったおじいさんが

明らかにこちらを見て微笑みかけているのが見えた

 

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