あなたという器に何が入っている? 〜あなたの身体は「感情」を入れる器です。〜

心の引き出しを整理することは、身体の整理と同じです。 どちらから始めてもどちらも片付きます。

「楽しかった記憶と、嫌な記憶とが、いったいどのくらいの割合で入っているのでしょう?」

あなたはまるで器です。
美しい花、わくわくの思い、思い出したくない過去の思い出……。
あなたという器に入っているものはどんなものでしょう。

家に、玄関があり、キッチンがあり、リビングがあり、寝室があり……と、
家の中には、暮らしのための様々があり、またそれらの場所には、家具や道具、ストック類などがあります。
あなたもまるで家のように、あなたという存在のあちこちに情報を抱えています。
家の中はどんなに気をつけていても、使うたびに汚れて散らかります。
あなたという存在も同じです。
毎日、あれやこれやと思い、考えます。

気になるので、しょっちゅう取り出して眺めてしまうものや、
あまりに嫌なので、じっくり見てしまうものや、
片付けようと思いながら後回しにしてしまうものや……、
やろう! と取りかかったものの、完了しないまま放っておく夢もあります。
あなたという器は、これまでに体験したいろんな考えや感情が詰まっています。
楽しかった記憶と、嫌な記憶とが、
いったいどのくらいの割合で入っているのでしょう?

 

「あなたという存在も家のようなものです。様々な部屋があり、部屋の中には収納家具もあります。引き出しの一つ一つには、思い出が詰まっています。」

考えはエネルギーです。
「考え」は目に見えないけれど、確かに存在するエネルギーです。
あなたの中にはどんなエネルギーが詰まっているのでしょう。
家の中にはあちらこちらに収納家具があって、
リビング、キッチン、寝室と、それぞれ収納されているものは違います。
リビングには家族の写真や旅のビデオ、
キッチンには食器や鍋に野菜、
寝室には洗ったシーツや枕カバーというように、
その場に必要なものが収まっています。
あなたという存在も家のようなものです。
様々な部屋があり、部屋の中には収納家具もあります。
引き出しの一つ一つには、思い出が詰まっています。

 

「身体の部位には意味があり、その場所特有の感情がたまります。」

背中に背負っている責任や義務。
胸にしまい込んでいる悲しみや苦しさ。それがあまりに大きいと肩が内側に向かいます。引き出しにものを詰め込みすぎてタンスの形が変わるのと似ています。
肩に乗せている「落ち込みやあきらめ」
足に詰め込んだいる「進みたいけど進めない、進むのが怖い」
手にしまい込んだ、「いつか作りたい、いつか手に入れたい」
目の奥にしまい込んだ「忘れられないあの光景」
喉の奥には「言いたかったのにどうしても言えなかった言葉」
胃には「どうしても受け入れられなかった出来事が」
腸には「未消化の思い出」……。

身体の部位には意味があります。
眼は見るため、口は取り入れるため、耳は聞くため、腸は吸収するため、足は自分を支え前に進むため……、
身体の部位の役割がその意味です。
身体の部位には意味があり、その場所特有の感情がたまります。

 

「心は見えないから、どんな風に掃除したらよいかわからないと思うかもしれませんが、この世界は鏡です。外側を片付けることは内面を片付けることにもつながります。」

実際に家の引き出しの中を整理するとき、
あれ? いつからこれがあったんだろう。
わあ、まだこれがあったんだ! と驚くものがあります。
そして、使わないまま、使ったことがないまま
使うか捨てるか決められないまま、そのままあり続けているものもあります。