心は見えないけれど そこにちゃんとある

意識的になるとは、自分の考えや感情に気づいている状態です。 気づいている存在こそが、本当の私です。

[意識的になるとは、自分の考えや感情に気づいている状態です。
気づいている存在こそが、本当の私です。]

形あるもの、触れられるもの、確かにそこにあると確認できるもの以外、
そこにあることをどうやって説明できるの?
説明できないものは認められない、と。

人間が長年研究してきた科学以外は信じないと言っていた友人のことを、時々思い出します。彼に何か話すと、それをどうやって証明できる? といつも尋ねられたものでした。友人はとても成績が良く、いい学校に入り、科学者を目指していました。

波動は目に見えるものではありません。
この空間には、ラジオやテレビ、携帯とさまざまな電波が飛び交っているけれど、それらは目には見えません。
人の心も目には見えません。
それでも、人びとの視線の中に、値踏みや蔑み、憧れや尊敬の波動を感じます。それらは目で見ているのではなく、感じています。
感じているものを果たして証明することができるのでしょうか?

心は目に見えるものではないので、当然隠すこともできます。
でも人の心は隠しても感じることができます。
悲しみや痛み、苦しみは、そこに固く冷たい感覚があることを感じることができます。

76786582

 

心は見えなくてもちゃんとあります。

その証拠に、落ち込んだときの重さは、
身体を動かすことが大変なほど感じているはずです。
わくわくウキウキするときは、
身体が軽くてついスキップしてしまうほど。
苦しいと感じる時は、胸に確かにぎゅっとつかまれるような感覚があります。
怒りは熱い何かが内側で燃えているのを感じます。

それは誰の目にも見えないものだから、そんなものはない、気のせいだと言えるでしょうか。
感じているエネルギーが、確かに身体のどこかの存在していることを感じていると思います。

仕事であちこちのホテルに泊まることがあります。
そんなとき、ホテルの入り口ドアからフロントに向かうほんの数メートルの短い時間で、このホテルがどんな意識をもっているかが分かります。
言葉にしなくても、ホスピタリティ意識が空間を満たしているホテルもあれば、
仕事だから仕方なくやっているホテルや、出来るだけ出るものを抑えて収益をあげたいとの意識が満ちているホテルもあります。
ホテル内の空間には、そのホテルのコンセプトが充満しています。
そんな風に、空間にある意識は感じやすいかも知れません。

神社や寺院で、ああ気持ちいいと感じるのは、そこのある清らかな波動です。
たくさんの祈りの波動であり、そこにいままで訪れた多くの人々の、ここは気持ちが良いなと放った波動でもあるのです。

会社やレストラン、カフェ、町、
さまざまな場所が放つ波動も分かりやすいものです。
そこには、会社の心、レストランの心、カフェの心、町の心が表れています。
どう在りたいかという心が放たれています。

小さな商品ひとつとっても、そこに思いが込められているのかどうか!?
簡単に感じられると思います。
心は誰の目に目に見えなくても、感じることができます。

129361652

 

あなたという人は、あなたの考えで出来ています。

身体に対してどう考えているのか?
人生に対してどう考えているのか?
仕事に対してどう考えているのか?
……
それらすべての考えであなたは出来ています。

同じ店で
私は時給で働いているという人と、
経営者の意識はまるで違います。

思いは目で見るものではありません。
感じるものです。
見えないけれど、確かにそこにあります。

思い、考え、感じていること
それらは波動です。

自分が放つものが、自分が受け取るものであり、
この世界は鏡です。
自分が何を感じているのか? どんな波動が今ここにあるのか?

心に感じることが意識されているとき、私たちは意識的な状態です。
考えや感情に支配されている時は私たちは無意識の状態です。

意識的になるとは、自分の考えや感情に気づいている状態です。
気づいている存在こそが、本当の私です。

この世界は、目に見えるものより、
目に見えない領域の方が大きいのです。
あらゆる場所に意識があります。
私という身体は誰の目にも見えるけど、
私の思いや考えは目に見えません。
ですが、誰かがそれを体験しているように、私にも次々と内側から浮かび上がる考えや思いがあります。

風を見ることは出来ないし
つかむことも出来ません。
ですが、確かにあります。

見えるものだけに限定せずに
見えているものがもつ意識の部分も感じたい。
そんな風にこの世界を捉えていくなら、たくさんの発見、気づきを得ることになります。

意識的になるとは、自分の考えや感情に気づいている状態です。
気づいている存在こそが、本当の私です。

 

 

≪高見澤 幸子さんの記事一覧はコチラ≫
https://www.el-aura.com/writer/takamizawa-sachiko/?c=96423