喜びの振動に合わせる             春先の木の芽・花の蕾の摘み食い

タドジュンコ

春先、自然界のささやかな氣配に共振するとき、出会う次元

現代では、「とにかく毎日忙しい!」と感じる人がほとんどでしょう。
そんな私たちには、自然界のささやかなものや、微細な氣配を観察するときの呼吸、いただく味わう。といった所作が、日々の次元を変える鍵となるようです。
毎日ではなくてもいいのです。すこしのそんな所作が意外な力を持っています。
たとえば、ふきのとうが伸びてきて、まだ「とう立ち」しない頃合い、菜の花が開きゆくプロセスに共振して料理、食す。その瞬間に、違うパラレルに移動していたり、ワンネスに近い次元に触れています。

春先は苦味

「春先は、苦味を盛る」と言われます。
長く厳しい冬を超えた野生の動物たちは、この時期、芽吹いたばかりの新芽を食べ、体内を整えてから本格的な活動期に入るそうです。
そこで、人間も同じにするといいよ。ということ。

古来、日本列島に生きる人は、天体や地球の微細な振動とリンクした民。冬から春へと移りゆく氣をキャッチし、芽吹きを喜びながら口にして、冬の間に閉じた心身に春の陽氣を呼びこんでいたのでしょう。

これを現代栄養学風に解説すると、春先の芽の苦味の成分には植物性のアルカノイドやポリフェノールなどが含まれていて、肝臓・腎臓を強化し、毒素の排出を促し、身体全体の酸化を防いでくれます。
冬の間に身体は新陳代謝が落ちて脂肪や老廃物を溜めているので、こうした苦味成分がよい刺激を与えてくれます。となります。

新しい春のワクワクとしたエネルギーに感応するとき

ともあれ、春先の木の芽、花の蕾は「ワクワクとしたエネルギーそのもの!!」自然界は、ただ、喜びに満ちて開花していきます。今年の春はまた、新しい春です。「いま」は新しい「いま」です。効果効能を求めるのみではなく、微細な喜びの振動数に感応するとき、制限をひとつ解き放つことができるでしょう。

というわけで、今回はふきのとうと菜の花のシンプルなレシピをご紹介します。野草全般と木の芽、蕾の類は天ぷらにすると香ばしくておいしいのです。ですが、揚げ物にすると持ち前の強い抗酸化力が失せてしまうので、ここでは、やんわりとした火入れとrawの食べ方にしました。

苦味は一言で言えば、「アク」。少しならよい刺激、強すぎると毒です。植物が動物たちに大量に食べられないように身を守っている、という説もあります。なので、料理では本来アク抜きをするのが基本なのですが、菜の花くらいなら大丈夫で、「生もいけます」。ふきのとうも「ゆがく程度」でOKです。

 

タドジュンコ

自然界の息吹に呼吸を合わせて

レシピ1
春先に苦味を盛る「蕗味噌」


この季節限定、今年の春の息吹きと共振します。 

材 料
ふきのとう        100g          
みりん (本みりん) 大さじ2
酒           大さじ1
菜種油 大さじ1
麦味噌          大さじ2

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作り方

1. ふきのとうは塩ひとつまみ (分量外)した熱湯でサッと湯がいて、水にさらして絞り、みじん切りにする。

2. みりんと酒を合わせて煮切る(沸騰させてアルコールを飛ばす)。

3. ふきのとうを菜種油で炒め、2と味噌を加えて練り、照りが出たら出来上がり。

• 玄米ごはん、ふろふき大根などといただく。
• 野草の仲間はアク抜きをします。

昔ながらの蕗味噌ですね。みりんも味噌もアルコールが添加されていないものを選びます。みりんは、そのまま飲んでもおいしいものがおすすめ。いずれも苦味をまろやかに包んでくれます。

レシピ2
菜の花のはちみつ和え

材 料
菜の花      100g
はちみつ     大さじ1

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作り方

1. 菜の花は一口大に切る。

2. はちみつで和える。

菜の花は生でもおいしいし、そのほうが酵素や栄養が壊れず摂り入れられます。でも少し辛いですね。そこで、はちみつで和えました。懸命に働く蜂さんに感謝しつつ、「そのまま菜の花はちみつ」のように。
はちみつは加熱処理によって、体内で利用しづらい糖に変わってしまうので、生はちみつを選んでいただくと、最高です。

• ふすま入りライ麦などでできた素朴でずっしり重たい黒パンによく合います。

自然界から学ぶシンプルでピュアな料理です。遊ぶような心持ちでどうぞ。


以上








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