「あなたの側にいる魅力的なあの人の魂は本当に人間?」〜サイコパスとソシオパスを見分ける方法〜

一見すると、サイコパスもソシオパスも魅力的な人物であるために、身近にいる可能性があります。

【ロシア発、世界を震撼させた大事件】

先日、ロシアで「史上最悪の連続殺人事件」が発覚し、ロシアのみならず全世界を震撼させました。

その事件とは、とある夫婦が「20年近くにわたって30人以上を殺害、さらにその遺体を食べていた」というもの。

被害者の数が多いことと、単なる殺人ではなく、人肉を食べていたというショッキングな内容、そしてその発覚が犯人が偶然に落としたスマートフォンに保存されていた写真だったということもあり、瞬く間に世界的に有名になりました。

すさまじい犯罪ですが、精神鑑定の結果、妻の精神には異常がないことが明らかになっています。
これだけの人を殺して、さらに人肉を料理するなどを日常的に行っていながら、精神に異常がないというのはどういうことなのでしょうか?

 

【クラスに一人はいる「反社会性パーソナリティ障害」】

このように、普通に考えると理解しがたいほど残虐な犯罪を行いながらも、まったく良心の呵責を感じない人間は実際に存在しています。
医学的には「反社会性パーソナリティ障害」などと定義されますが、決して愚鈍な人間ではなく、むしろ、「知能が高く魅力的な人物こそ、こういった障害をもっているケースが多い」のです。

ある統計によると、アメリカでは「人口の約3%が反社会性パーソナリティ障害を持っている」とされています。
ざっくりいうと約30人に1人ということですので、日本に当てはめると、「学校の同級生にひとりはこのような障害をもっている人物がいる」ことになります。

「そんな殺人事件を起こすような知り合いはいない」と思うかも知れませんが、反社会性パーソナリティ障害を持っているからといって、必ずしも殺人者になるわけではありません。
時として「社会的な成功を収める」ことすらあるのです。

 

【連続殺人鬼にも大企業の経営者にもなれるサイコパス】

反社会性パーソナリティ障害には、大きく分けて「サイコパス」「ソシオパス」が存在しています。
前者のサイコパスという言葉は比較的有名ですので、聞いたことがあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか?

サイコパスの特徴として、「表面的にはチャーミングで魅力的、話が上手で信頼できる人物に見える」というものがあります。
その一方で、「法を無視し、嘘がうまく、嘘をつくことにまったく良心の呵責を感じません。
そもそも、嘘だけでなく、他者を傷つけたり貶めたりすることじたい、罪悪感を覚えることがない」のです。

だからこそ、連続殺人鬼になりやすいわけですが、実は「サイコパス指数が高い職業のトップは会社の経営者である」という研究成果も発表されているのです。
サイコパスの性質をうまく活用し、社会に適応することができれば、犯罪者ではなく成功者になれるわけです。

 

【後天的に産み出されるソシオパスとサイコパスの違いとは?】

一方、ソシオパスはどうかというと「罪悪感がなく、嘘をつくのが得意で、表面上はとても魅力的」という、サイコパスと共通する点も多いのですが、サイコパスが本質的には他者との絆を構築できず、良好な関係性を築くことができないのに比べて、ソシオパスは「自分が仲間として認識している相手には、愛着を感じ、時としてサイコパスにはありえない忠誠心を示し、彼らに不利益を与えた場合には罪悪感すら覚える」のです。