【必要最低限で生活するシンプルライフ】

最近流行の「シンプルライフ」をご存じでしょうか？　こちらは「生活の為に必要なものを極力減らし、必要最低限で生活をする」というものです。一見貧乏くさく思えるかもしれませんが、物が溢れた現代においては、このような生活をすることに確かなメリットが存在しています。このような生活を送る人を「ミニマリスト」と呼んだりもします。

【100年以上前からシンプルライフを実践していた人々】

そもそも、シンプルライフの原点ともいえる考え方は、今から「100年以上前から提唱されていました」。17世紀後半にフランスで生まれ、迫害を受けてイギリスに移った「シェーカー教」というキリスト教の一宗派があります。キリスト教の中で原理主義的なプロテスタントの中でも、より原理主義を唱えた一派であり、同じくプロテスタントで異端とされた、信仰を肉体の振動で表現する「クェーカー」と結びつき、独特の信仰を産み出しました。シェーカーは、最終的にイギリスからアメリカにわたって、ある程度の信者を獲得します。彼らは前述のような肉体を振動させることによる信仰の発現、さらに「共同生活、禁欲、質素、勤勉、独身主義」などをモットーとして活動しました。キリスト教は基本的に清貧を旨としていますが、それをより追究していたのです。

彼らは共同体として村を作り、そこで自給自足の生活を送っていました。食糧はもちろん、「生活に必要なもの全てを自分たちで手作りしていた」のです。彼らは「美は有用性に宿る」「調和には大きな美がある」という思想を持っていたために、作り出された「家具や道具はシンプルでありながら、機能性が高く、現在でも高く評価」されています。

今ではシェーカー教徒はほとんどいなくなってしまっていますが、彼らの家具を見学したり、その手法を学ぶためのツアーというものが存在しています。彼らが作った家具は「シェーカー家具」と呼ばれ、その「機能美に溢れたフォルム」はミニマリストのみならず、多くの人に好まれています。

【物がなくても豊かな生活を送れる】

必要最低限で生活するというのは、単純なことのように思えますが、単にものを減らすのではなく、「創意工夫によって物がなくても豊かな生活を送る」ことを、100年以上前からシェーカーは体現してきたわけです。ちなみに、創始者である「マザー・アン・リー」は「清い心は清い場所に宿る。整理整頓を心がけよ」という言葉を残しています。

【霊を感じて身体を揺らすのは世界共通】

シェーカーは現実的な家具作りで評価されていますが、スピリチュアルな観点からすると、「霊を感じて身体を揺らすという点」が重要視されます。日本でも「神霊の力を感じて身体を揺らすという技法が大正時代には存在」していました。ある意味、エネルギーを感じるための技法をマスターとしていということになります。そういったことを前提にすると、前述の清い心は清い場所に宿るというのも、「断捨離」に繋がる考え方といえます。

【断捨離とエネルギーの関係】

すっかり一般的なものとなってきた「断捨離」ですが、スピリチュアルな観点からすると、不要なものをずっとおいておくと、そこに「エネルギーが蓄積され、部屋や家全体のエネルギーが淀んでしまう」ことになります。また、過去を引きずるようなものを置いておくと、それに常に「ネガティブな思念がこもったりもします」ので、そういったものは出来るだけおいておかないほうがベストなわけです。

そういう意味ではシンプルライフを送るミニマリストは、部屋の中に必要最低限の物しか置いていないので、「室内のエネルギーの流れはとてもいい状態になっている」ことになります。ただし、最も重要なのは、シンプルライフを送る人の心です。無理をしていると、いくら部屋の中を整理したとしても、ネガティブなエネルギーが蓄積されてしまいます。反対に、シェーカーのように創意工夫を楽しみ、豊かな生活を楽しめればエネルギー的にも充実した生活を送ることが可能となります。

無理して、シェーカーやミニマリストのような生活を送る必要はありませんが、興味のある方は楽しみながら、自分にとって必要なものと不必要なものを分けるところから始めましょう。物理的な整理をしながら、気がつくと心とエネルギーも整理されていき、その流れがいいものとなるはずですので、多くの人が新生活を迎える4月に身の回りを見直してみるというのもいいかもしれませんよ？

Simple Life source.
Simple Life of secret learn from Shaker.

《ベーターくん さんの記事一覧はコチラ》
https://www.el-aura.com/writer/betar/?c=78809