皆様初めまして、神話と温泉と自虐ネタの国☆島根からやってまいりました、「島根馬鹿」とも「島根の下僕」とも呼ばれる沙久良祐帆(さくらゆうほ)です。
島根の自虐ネタといえば、某人気キャラクターのカレンダー「47番目に一番有名です」ですが、平成の大遷宮やご成婚、そしてスタバであっという間に47番目からグンッと順位を上げてしまったのはちょっと残念……いえいえ喜ばしい事ですが、そんな島根県の神社と言えば出雲大社。
出雲大社と縁結びに完全に乗っかってますが、島根には出雲大社以外にもたくさん素晴らしい神社があるのです!
そんな島根の神社の魅力をこの場を借りまして、皆様にご紹介出来れば良いなぁと思っている次第であります。もちろん島根だけではなく、鳥取の神社もご紹介いたします。なんていっても昔は鳥取県も含めて島根県だった事もあるのです。長い、長いぞ、島根県!
と、私の横道反れた話も長いですが、島根で一番有名な神話はなんといっても国引き神話なのです!
国を結び、国土を広げる壮大な神話☆国引き神話
『八雲立つ、出雲の国は若く狭いので、どこの国の余っている土地を引っ張ってきて縫い付けようぞ!』
と新羅の国、佐伎の国、多久の地、狭田の国、良波の国、高志の都々の三崎それぞれの余った土地を幅広い鋤をもって土地に刺して切り分け掘り起し綱をかけて、
『国来(くにこ)、国来(くにこ)!』
と力強く引き寄せ、西の綱は薗の長浜(長浜海岸)となり、佐比賣山(三瓶山)を杭として繋ぎ止め、東の綱は夜見の島(弓ヶ浜)となり、火神岳(大山)を杭を杭として繋ぎ止め、
『おえ!』
と叫んで意宇の杜に杖を突きたてたという、壮大な神話なのです。
この国引き神話の主役である八束水臣津野命(やつかみずおみつのみこと)は、なんと大国主大神の祖父神。
こんなにワイルドに綱で土地を引っ張ってきて国を広げた八束水臣津野命は、元祖・縁結びの神かもしれません。
八束水臣津野命は、出雲大社からそう遠くない妙見山の長浜神社に妻である布帝耳命(ふてみみのみこと)と祀られております。
某白いわんちゃんのCM撮影のあった神社ですが、こちらでは氏子の方以外に出会う事は滅多になく、ましてや参拝中は境内に1人という事も多いほど静かな神社です。
神門をくぐると、神職の方が力強い大太鼓の音で参拝を歓迎してくださり、賽銭箱には今は故障なのか動かなくなってしまっていますが、小さな獅子舞ロボットが御賽銭を入れると陽気に踊ってくれていました。
こちらの神社は、毎月一日には神様に季節の花を「朔日花供」としてお供えし、そのお供えした花の写真を飾った御幣を授かる事が出来ます。
嘗ては日本三大妙見とも称され、豊臣秀吉の唐入り(朝鮮出兵)、加藤清正、片桐且元、福島正則といった名立たる武将の参拝もあり、勝負に勝つ神として広く信仰を集めてきました。お守りには「勝」の力強い文字や、由緒看板から社務所へと繋がる足元には星のモチーフがあります。
本日は七夕。こちらの神社では8月に七夕をされますので、拝殿前に用意された竹に短冊を掛けて願いを届けてくださいね。
恋も人生も勝利していきたい!
そんな欲張りな願い事も、綱で力強く引き寄せて下さるかもしれませんよ。