TBS系「クレイジージャーニー」で紹介! 今、話題の赤い封筒とは?

台湾で行われている、ちょっと変わった風習である「赤い封筒」。以前にも紹介したことのある「冥婚」が関係しているようです。

台湾で行われている、ちょっと変わった風習である「赤い封筒」が話題となっています。

10月15日にTBS系で放送された「クレイジージャーニー」というテレビ番組で紹介されたことがきっかけで一躍有名となったものです。

 

【赤い封筒を拾うといったいなにが?】

どんな風習なのかというと、台湾の道ばたに落ちている「赤い封筒をひろうと、死者と結婚させられてしまう」というもの。

封筒の中には故人の遺髪などと、持参金が入っていたりするといわれています。この変わった風習の背景には、以前にも紹介したことのある「冥婚」(https://www.el-aura.com/various-wedding/)が関係しています。

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【死んでからも結婚事情は世知辛い】

冥婚というのは、アジア圏で比較的多く見られる風習ですが、死後の世界を現世と地続きと考える中華系の国々で特に行われているものです。現世で未婚の人が死んでしまうと、あの世でひとりぼっちで可哀想ということで、「遺体同士を結婚させることで、故人が寂しくないようにする」わけです。

このときに結婚させる遺体は、「出来るだけ年が近い方が良い」と言われていますので、なかなか条件に合った死体を見つけることが難しく、「高額な仲介料を取る専門の業者が存在している」ほどです。ビジネスになるということで、墓から死体を掘り起こすことが横行したこともあり中国では禁止令が出ているのですが、いまだに風習自体はなくなっていません。

逆に禁止令が出たために、冥婚にふさわしい相手を見つけることが難しくなり、中国では「殺人事件まで発生している状況」なのですが、どうしても相手を見つけられなかった家族が、最後の手段として、「誰でもいいから、とにかく配偶者にしよう」ということで考えられたのが、「赤い封筒」ということになります。


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【おめでたい色が一転……】

中華圏では、「赤という色はおめでたい色」であり、「魔除け」などの意味合いもあることから、お祝いなどで比較的よく使われます。このために、赤い封筒というのはご祝儀入れにも使われるために、道ばたに落ちているとつい拾ってしまうという、ある意味「善意を利用した手法」といえるかもしれません。

さすがに殺されはしないものの、封筒を拾っただけで持参金を受け取ったと解釈され、「無理矢理死者と結婚させられる」というのは、ショッキングな話であり話題になるのも当然といえるでしょう。