Choose along with the them
自分にとっての幸せは何か?
「テーマ」を決めて考えてみる。
自分の興味があるものは何でも首を突っ込みしたいし手元に置いておきたいけれど、時間もお金も青天井の人は稀ですね。
そんな時は何かを「削ぎ落として」行かなければなりません。
捨てなければ全てが中途半端になる一方、間違った物を削ぎ落とすと肝心な大切な物が見えなくなってしまいます。
このように何かを選ばないと時は、追求したい「テーマ」をひと言・1行で書き出して表してみて下さい。
仕事だったら「自分がやるべきミッションは何なのか」。
30代40代の女性だったら仕事と家庭の両立に悩んでいる方も多いかもしれませんね。
そんな時は「自分にとっての幸せは何か」を1行で表します。
私の場合、現在の「仕事」と「幸せ」のテーマはそれぞれ「私とご縁を頂いた方の人生を1mmでも前に進めるお手伝いをする事」「娘の笑顔を見ること」です。
なので、このテーマの追求に関係ない物から削って行きます。
例えば「経費削減と自分のHPを見栄え良くするためにwebデザインを勉強すべきでは? 」と思っても、このテーマからずれるので外注するという感じです。
ちょうど今、神奈川芸術劇場で舞台『アドルフに告ぐ(鶴見辰吾主演)』が上演されています。
市民を翻弄する戦争の愚かさを問う手塚治虫原作の長編で、400Pの文庫が3冊、時代は1936年から1983年までの47年間、場所も神戸・東京・ドイツ・ポーランド・イスラエルと世界各地にまたがる大河ドラマクラスの内容になっています。
この膨大なスケールを、どうやって3時間・たった1つの舞台上で表現すればよいのでしょうか。
ここで「テーマ」が出て来ます。
「アドルフに告ぐ」では、アドルフ・ヒトラー(ナチス総督)、アドルフ・カウフマン(ドイツ人中尉)、アドフル・カミル(ユダヤ人)、峠草平(元新聞記者)の4人が、それぞれ自分の信じる正義を命がけで貫きます。
「正義とはそもそも何だ」というのが最も大切なテーマです。
4人にとっての正義とは、アドルフ・ヒトラーは「ユダヤ人と共産主義の粛正」、アドルフ・カウフマンは「ヒトラーとナチスドイツへの忠誠」、アドルフ・カミルは「イスラエル人と祖国を守る事」、峠草平は「弟が命と引き換えに自分に託したヒトラー出生の秘密に係る文書を白日の元にさらす事」です。
ですから舞台では、この軸が観客に伝わるように肉付けしていく必要があります。
原作が大変素晴らしいので「あれも入れたい、こっちも入れたい」と思ってしまいますが、それをやってしまうと観客は置いてきぼりになってしまうのです。
(先日舞台を見ましたが、削ぎ落とし尽くされた舞台は大変素晴らしかったです)
不安だからと言ってあっちもこっちも手を出したり、手元に置きっぱなしにしていると、余計不安になったりしてしまいます。
もしごちゃごちゃしてきたな、と思ったらそれが自分のテーマに沿ったものなのか、考えてみて下さいね。