魂のQOLを向上させよう⑬~心を落ち着かせるために・所作管理のすゝめ

無意識に選んだものをわたしたちは「自らの意志」と勘違いしがちですが、実はそれは脳が記憶したあることの再現です!

魂のQuality Of Life(生の質)向上のためのスキルを、鑑定師の恵美子がお伝えするシリーズ。新生活のはじまる春が近づくと、変化が一気に押し寄せてきます。受験、就職試験、部署の移動、引越しなど。心が乱されることが続くのが、春でもありますね。そんなとき、自分の心に平安を取り戻す方法を少し用意しておくと、いいですね。今回は、そんな方法のひとつとして惠美子流「所作(行動や行い)管理のすゝめ」をお送りします。

まず、最初に知っておいてほしいのが人間の無意識というのは、行動習慣によってつくられるということです。無意識に選んだものをわたしたちは「自らの意志」と勘違いしがちですが、実はそれは脳が記憶した行動習慣の再現以外何ものでもないということが、近年脳科学の分野の実験で判っています。ということは「諸事情により行動習慣が壊される=無意識が壊される=どう振る舞っていいか判らない」という図式が生まれる。
実は、これこそが不安定の正体であり、引き起こす方程式といえるのです。

では、どうするか。新しい行動習慣(無意識行動)、もしくは「いますべきこと」を与えれば、ひとまず心は落ち着くということになります。ただし、このときに気をつけなければならないのが、うっかり手放した古い悪い習慣を取り戻してしまう人がいるということ。「せっかく禁煙したのに、また吸い始めた」「ようやく別れたどうしょうもない彼氏と、ヨリを戻してしまった」などは、これに当たる場合も。心が落ち着くことと、その人が幸せであることは実は無関係。「なんとなく落ち着きはしたけど、この状態はよくないってことに気づいています」といってご相談のお電話を頂く方は、大概この状態のことが多いです。

安定のダメっぷり、とか相談者ご本人が言ってしまうケースも。

「自分は環境を変えるんだ」「落ち着くからというだけで、問題のある人生を繰り返してはいけない」という強い意志も、必要になることがあります。

惠美子がお薦めする安定を手に入れるための所作管理法は、大きく分けて以下になります。

呼吸に意識を集中する。

呼吸は、所作管理の中でも一番重要な部分です。呼吸が浅くなると、人間はろくなことを考えません。呼吸は腹式呼吸で、背筋をまっすぐにしてください。吐くときはお腹がえぐれるくらいまで吐き切ります。そして、吸うときはお腹を一杯に膨らませて吸い込みましょう。吸いきる、そして吐ききる。この繰り返しを五分続けてください。それだけでも、心は落ち着いてくるはずです。

リズムを管理する

新生活に入って一番乱れるのがリズム。最も簡単なところは、音楽に合わせて歩くところから。ステップアップした方法としては、一日の行動時間割を作って管理します。リズムが乱されると、バランスを失いやすいので、物理的日常生活の行動リズムを管理してしまいましょう。

上記をご覧いただくと、心という見えない領域の管理に、実は体という見える領域が有効であることに気付くと思います。というのも、心は体に帰属しているから。見えない心を落ち着かせるためには、その宿り主である体を管理してしまうのが最も近道だと、覚えておいてくださいね。