人型の植物が持つパワー~エロティックであればあるほど、御利益も強くなる~

現在では薬草として使われることもほとんどなくなってしまい、むしろ伝説としての名前だけが残っているマンドレイクですが、やはり、人の姿をした植物というのには、なにか力があると考えられるのかもしれません。

植物にもかかわらず、人の形をしているというと、「マンドレイク」もしくは「マンドラゴラ」が有名です。

こちらは、「実在しているナス科の植物」なのですが、根が人のような形をしていることから、引き抜くと動きだし、その「悲鳴を聞いた人は死んでしまう」という伝説を持っています。

悲鳴を聞くと死んでしまうために、犬に引き抜かせるというのが一種のルールであり、中世にはそれらしくするために、犬とセットで販売されていたこともあったといわれています。

ちなみに、実際のマンドレイクは、当然ながら引き抜いても人が死ぬことはないのですが、かなり「毒性の強い有毒植物」であり、知識の無い人が摂取してしまうと、幻覚や幻聴を生じた上に、「死に至る可能性もある」ものです。

ただし、適量を使うことで、「鎮痛剤」としても使えたことから、中世の錬金術師がその薬効を隠すために、引き抜いたら死ぬという噂をまいたという説もあります。
また、根の形状が人型に見えるほど複雑であることから、地中から引き抜く際に根がちぎれる音が響くので、これが叫び声とされたのではないかともいわれています。

現在では薬草として使われることもほとんどなくなってしまい、むしろ伝説としての名前だけが残っているマンドレイクですが、やはり、人の姿をした植物というのには、なにか力があると考えられるのかもしれません。

本では、私たちが普段普通に食べているものが、人型になることで供物となるといわれているものがあります。それは「大根」。非常にポピュラーな野菜であり、おそらく誰もが知っているものですが、時たま、まるで人間のような形をしたものが取れることがあります。

そんな二股の足がついた大根が多く奉納されている場所があります。
それは、浅草の浅草寺からほど近いところにある「待乳山聖天」

こちらのお寺は、「聖天」をご本尊として祀っています。この仏様は、インドで広く信仰されている象の顔をした神様である「ガネーシャ」と同一の存在なのですが、インドでは商売繁盛などの意味合いが強いのにたいして、日本の「聖天」は商売繁盛だけでなく、「男女和合」「子授け」にも大変強い御利益があるとして知られています

ある意味、「セクシャリティ」に関係していますので、見た目が色っぽい二股の大根が供物として奉納されるようになったといわれており、より「エロティックであればあるほど、御利益も強くなる」とされています。

聖天は、私たちの欲望を認めた上で、御利益を授けてくれるという存在ですので、縁結びを考えている方は、色っぽい大根が手に入ったならば、是非一度、待乳山聖天を訪れてみることをオススメします。
きっと、「素敵な相手に出会えるはず」です。

 

The secret of the plants in the shape of a person.
The radish has the power to support the marriage.