夏至にまつわるあれこれ~暑い時期には、イチジクを食べよう~

もともと、イチジクは「不老長寿の果物」といわれていました。これは前述したように薬用となる葉には血圧をさげたり、神経痛などに効く薬効が含まれていることもありますが、最近の研究によると、果汁には抗ガン性物質が含まれており、さらに多くの抗酸化物質も含まれていることがわかっています。

もうじき「夏至」。2015年の夏至は「6月22日」となります。
1年でもっとも昼が長くなる日が夏至なのですが、日本は梅雨と重なるために、実際には日照時間はそれほどではないといわれています。

太陽の動きを基準とした夏至は世界各国で、「暦の中でも重要なもの」と考えられています。
それだけに、様々な言い伝えが残っています。
西洋では、夏至へと向かう時期は1年間でもっとも、肉体と魂の絆が緩むために、しらずしらずにうちに身体からでてしまったりするといわれています。

身体から出てしまうために、「不思議なものにであったり」、体力がない人は「生き霊として姿をあらわしたりする」ということです。
また、「妖精の力が特に強まる」ともいわれており、有名な「ウィリアム・シェイクスピア」による『真夏の夜の夢』も、こういった伝承がモチーフとなっているのです。

一方、恋愛や性的なものとも結びつけられていたようです。
この日は情熱が燃え上がることから、夏至のあとに生まれる子供が多い地域があるともいわれています。
また、ギリシャでは未婚の女性が「イチジクの木の下」に自分の持ち物をおくことで、「将来の伴侶の姿を夢に見る」ことができるという伝承があります。

ちなみに、愛知県では夏至の日に「イチジク田楽」を食べるという風習があります。
半分にきったイチジクに田楽味噌をかけるという、尾張地方らしい料理です。

なぜ、尾張地方でイチジクが食べられるようになったのかは、さだかではありませんが、イチジクが江戸時代に日本にもたらされたときに、元々は薬として用いられていたことから、暑い時期に体力をつけるために食べられたという可能性もあります。

もともと、イチジクは「不老長寿の果物」といわれていました。これは前述したように薬用となる葉には血圧をさげたり、神経痛などに効く薬効が含まれていることもありますが、最近の研究によると、果汁には抗ガン性物質が含まれており、さらに多くの抗酸化物質も含まれていることがわかっています。

こうしたことから、最近では「美容や、更年期障害、便秘」といった女性が気にする諸症状に効果的として、健康食品として注目を集めています。こういった背景と、前述した夏至に食べられたということをモチーフにして、夏至の日にはイチジクのお菓子なども販売されるようにもなっているのです。

健康と美しさのために、イチジクを普段から摂取するのもいいですし、未婚の方は、イチジクの木は見つからなくても、夏至の日にイチジクや、イチジクが入ったお菓子を食べてから寝てみるというのはいかがでしょう? もしかしたら、将来の伴侶に夢で出会えるかもしれませんよ?

The secret of the summer solstice day.
Discover the future partner to eat figs.