太古の叡智から学び、科学で検証するホリスティックライフ ~カラダ宇宙の静かなネットワークー筋膜No.5

“温度を上げ”て“ゆっくり扱う”セルフリリースで身体の不調を整える

2月も半ばを過ぎると、ずいぶんと日が伸びていることに気が付きます。
なんとなく暮れそうで暮れないままの時間が続く、この頃の夕刻が好きです。周りがのっぺりとしたすみれ色になり、冷たさは残るけど、空気も春の訪れを含んでやわらかい。
なんだか、ほっこり幸せになります。春ももうすぐ!

筋膜のリリースを続けていくと、コリや痛みが解消し、不調の原因であった血液・リンパの循環がよくなり、神経系の働きが正常になってきて、全体的に体調がよくなってきます。前回までで筋膜の主な働き4つを述べてきましたので、その仕組みが少しおわかりになっていただけたかと思います。

では今回から、簡単にできる、セルフリリースの方法をご紹介していこうと思います。

セルフリリースを行う際、筋膜の特徴を知っておくと、どうしたら効果を発揮するかご理解いただけ、焦らず楽しんでできるかと思います。まずひとつの大事な特徴は、温度を上げ、ゆっくり扱うと、最大のリリース効果が得られる、ということ。

皆さん、子どもの頃、粘土で遊んだことがあるかと思います。冬場、粘土を加工しようとしても、最初、かたく固まっていて自由な形が作れません。そういう時、しばらく手の中に握って温かくなってくると、柔らかくなり伸びがよくなりますね。

粘土は無理やり引っ張るとブチッっとちぎれてしまいますが、あまり力を入れずにゆっくり引っ張っていくと、しなやかに伸びます。筋膜のリリースは、粘土遊びのイメージで行うといいかもしれません。

筋膜のねじれ、よれ、短縮は、その構成繊維のひとつである、収縮力のないコラーゲン線維の癒着によって起こります。癒着を解消・また固くこりかたまっている筋膜は、じわーーとゆっくり、やさしく少しづつストレッチしていくことでリリースされていきます。

すぐにではなく、60〜90秒 持続してリリースしていくことで反応していくという特徴があるので、セルフリリースも、ゆっくりと徐々にストレッチを進め、ある程度のところでキープ60ほど。一日づつ、ちょっとだけ伸びたかな? と言う感じで、毎日続けてみてください。

速く結果を出そうと、一生懸命引っ張ったり押したりしてしまいがちになりますが、それは逆効果! ゆっくり行うのが大切です。粘土と同じで、温まっているときのほうが効果がありますから、お風呂上りなど、体が温まっている時をお勧めします。

 

ローレンス 20150217 イラスト

では、今日は、リリースしたい場所としてのチャンピオン! 首のセルフリリースをご紹介したいと思います。人間の頭は5〜6kg、ボーリングボールの重さくらいあります。それを支えている首。たいへんな働き者です。ゆーーっくり深呼吸をしながら、じわーーとセルフリリースをしてみてくださいね。
(イラストもトライしてみました~♪)

 

次回も、セルフリリースのシリーズが続きます。春に向けて、しなやかな心身を準備していきましょう!