魂の真実 Ⅱ〜「綿毛に包まれて生きていく」〜Vol.31 

地獄というものは、私は1つの癒しであると思っています。 強烈な体験による大きなダメージは、時に優しさが痛みを増長します。

 

-地獄や天国は存在するの?-

これは書籍では色々な説があります。私も人間ですから魂の世界での知識などを全て記憶している訳ではないのですが、分かる範囲で、私の記憶のある範囲でお話します。私の守護天使の許す限りで。

魂になってもスピリット・ワールドに行かなければ、今回の人間界での経験の意味や癒しのプロセスは受けられません。
ですから、皆さんが怖がる地縛霊や浮遊霊などと呼ばれる魂は人間により近い感情を持ったままです。自身の学びの迷子状態なのです。
ですから、そのような諸霊とのアクセスが可能な方は、本当に苦しく恐ろしいものであると感じています。私も人生の中でその様な諸霊を見たことも、浄霊の経験もあります。
ですから私はそのような状態も、ある意味の地獄だと思います。スピリット・ワールドに戻ることが出来れば開放されるのですが、光を見ない、光が見えない状況で最悪の感情に囚われているのです。

では何らかの大きな苦しみを背負ってスピリット・ワールドに入った場合はどうでしょうか?
私が見たものは、スピリット・ワールドに入った直後、先ほど開放されると言いましたが、夫々の状況で癒しのプロセスが必要となり、その癒しの過程に皆さんが考える地獄に近い感じでした。
魂の進化が進み高次の魂となると、かなり深い苦しみを人間界で受けても、スピリット・ワールドに辿り着いた時に、簡単に切り替えられて、自分のグループ・ソウルに溶け込む場合もあります。このプロセスを見たときには、私は口が開いてしまうくらいに、あっけらかんとしていました。
しかし、まだ学びの浅い魂となると、そんな風に切り替えられない事もあります。

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大きな苦しみを背負った者とは、例えば自死をされた方。とてもメンタル的に苦しく、命を絶つという選択、もしくは気がついたらその事を行ってしまったなどがあります。
ネットなどで“自殺は罪が重い”などと悪く書かれていますが、実際にはそこまでのプロセスもあり、そんな単純なケースではありません。

また殺されてしまった場合もそうです。何も罪が無いと思っていても、実は殺した側のメンタルが壊れる程の事を無意識に行っていたとか、逆に無実の罪を着せられて死刑になったとか、このケースも実は単純ではありません。

人間界での苦しみは、病や事故などのケースもあり、苦しみはどのケースが一番重いかと決められるものではありません。また、魂の性質によっても、受けた感覚や感情に差があるでしょう。

私が見た癒しの地獄プロセスの例をここに書き留めます。これはほんの一例です。

 

まだ学生の身であった○○ちゃん。学校の虐めにより自死しました。
その虐めはとても酷いもので、いつ殺されるだろうという恐怖心と肉体的暴力による傷、辱しめも受けていました。
母子家庭で育ち親戚とも疎遠で、母親の苦労を日々見ている○○ちゃんは、母親に言うことが出来ませんでした。朝から夜まで働いていた母親は、自身もギリギリの精神状態で肉体的にも限界の中での生活でした。ですから、○○ちゃんのケアになかなか時間が割けませんでした。ただ、その週末には時間をやっと都合つけることが出来き、母親は娘との小旅行を考えていました。
しかしその楽しみに成るはずの事を伝える前に○○ちゃんは旅立ってしまいました。

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○○ちゃんは、母親の守護天使や自身の守護天使に導かれ、なんとかスピリット・ワールドに辿り着きました。そして自身の人生の振り返りをしました。それは自分側だけでなく関わった相手側のことも全て分かるものでした。
その中で母親の苦労や愛情が思った以上であることに衝撃を受けました。
自身を苛めた子供たちの苦悩も理解できました。
しかし、母親のもがき苦しむ姿を見て、どれほどのものかを感じ取って、とても後悔する思いでいっぱいになりました。そして母親は来る日も来る日も泣き叫び、今まで見たことの無いほど常軌を逸していました。
〇〇ちゃんは、スピリット・ワールドに着いて初めての大仕事に挑みます。
それは亡くなったスピリットは自分を愛してくれた人たちのケアすることです。

母親は悲嘆にくれ自身をも壊そうとしていました。母親として娘を守れなかったこと、娘の話をちゃんと聞かなかったこと、仕事を優先してしまったことなど、どんなにやむをえない事情があったとしても、自身を責め続けていました。
その感情も傷みも○○ちゃんには、同じように感じることが出来るのです。必死で母親をケアしますが届きません。何故ならそれほど母親の苦しみは大きいからです。

○○ちゃんは、人間界では奇跡というものを起こしながら、母親に自分の存在があることや一人ぼっちじゃないことを伝え続けます。
それと同時に○○ちゃんは、まだ経験の浅い魂の為に、この苦しみを全て受け止め、自死ということが引き起こした事の重みを強く感じました。
それも大きな、大きな痛みでした。