健康をもたらす万能調味料「醤(ひしお)」

日本料理の基本といえる、醤油と味噌も、醤に熱を加えると「味噌」、加えなければ「醤油」といった具合に、「ベースは醤」なのです。

【最近注目を集めている万能調味料】

万能調味料といえば、一時期「塩麹」がブームとなりました。最近では、ブームは収まりすでに一般的な調味料となっていますが、第2の塩麹として注目されてきているのが「醤(ひしお)」。

その歴史はとても古く、中国では「紀元前8世紀頃から使われていた」といわれていますし、日本でも「縄文時代」には醤の原型ともいえるものを使っていたようです。中国と同じような本格的な醤が伝来したのは5世紀頃とされていますが、とても重要なものとされ、宮中の食事を扱う部署に、醤だけを専門に扱う部署があったほどなのです。

 

【健康をもたらす発酵食品の元祖】

そんな醤は、簡単にいってしまえば「発酵食品」。

日本には味噌を初めとして、様々な発酵食品が存在していますが、醤はそれらの原型ともいえるものなのです。元々、食材を塩漬けにした時に出てくる液体を醤と呼んでいたのですが、様々な材料を使い、加工が行われるようになったことで、種類が細分化していきました。

日本料理の基本といえる、醤油と味噌も、醤に熱を加えると「味噌」、加えなければ「醤油」といった具合に、「ベースは醤」なのです。

味噌などの発酵食品が健康に良いということは、ここ数年で一般的になってきていますが、味噌や醤油などを自宅で作るのは難しい上に時間がかかります。しかしながら、「醤は自宅で簡単に比較的短時間で作ることができる」のです。塩麹も比較的手軽に作ることが可能でしたが、醤は古代からあっただけあって、とても手軽です。

「現代人の食生活には発酵食品が不足している」といわれていますので、「最古の発酵食品」を作ってみましょう。

用意するものは次の通りです

【醤の作り方】

麦麹:250g
豆麹:250g
醤油(小麦、大豆、食塩だけのもの):600cc
水:300cc

麹を2種類用意するのがめんどくさいという場合は、最近では「醤麹」という醤専用の麹も販売されていますので、それを500g使ってもOKです。ブレンドで行う場合は、甘めが好きな場合は「麦麹」を多めにして、大豆の味を活かしたければ「豆麹」を多めにするというように調節も行えます。

作り方はいたって簡単。清潔な保存容器に麹を混ぜ合わせて入れて、その後、醤油、水を加えます。お好みで昆布や唐辛子を入れてみるのも面白いかもしれませんが、最初のうちはシンプルに麹と醤油、水だけで作ってみることをオススメします。

あとはかき混ぜて、放置しておくだけでOK。完成まで、今の時期ですと2週間程度かかりますので、毎日、下から上にかき混ぜて空気を送り込むようにしましょう。
「雑菌が入らないように注意が必要」ですが、工程はいたってシンプルです。

完成したら、あとはお好みの方法で食べましょう。そのままご飯に乗っけてもいいですし、醤油の代わりにお刺身につけたり、野菜のディップとして使うなどなど、おおよそ調味料が使える状況ならば、どんな場合でも使用可能です。

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【古代から伝わるエネルギーを取り入れよう】

発酵食品には、「腸内環境を整える、免疫力をアップさせる、抗酸化作用で老化防止」などなど、様々な効能がありますが、毎日継続して、野菜などとあわせて食べることで、よりその力がアップするといわれていますので、様々なものと相性が良い万能調味料の醤は、最適の食品といえます。

そこには古代から、私たち人類を活かしてきてくれた発酵パワーが詰まっていますので、そんな「太古のエネルギーを取り入れることをイメージ」すると、より身体が活性化するかもしれませんよ?

Fermented food handed down from ancient times.
Fermented food of original “Hishio”.

 

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