『ペイフォワード』して欲しいことを先にする恩送りという思考論

この法則を知って人生を歩むのと、知らずに進むのとでは、天と地ほど人生の豊かさが変わって来るのではないでしょうか。

TRINITY読者の皆様、明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いを申し上げます。

新しい年のスタートはいかがですか?
去年抱いた夢は叶いましたか? 今年叶える為の夢の準備は出来ましたか?

 

あなたがして貰いたいと思っていることは、みんなも思っているはず

2018年のコラム第一弾は『ペイフォワード』について考えてみたいと思います。
映画をご覧になった方はご存じの通りですが、簡単に説明をさせていただきますね。

例えばAさんがBさんに何かを施したとします。
その後BさんはCさんに何かを施し、これが延々と続いていくと【社会は愛に溢れ平和になりますよ】という法則です。

ここでひとつ注意したいのが、AさんがBさんに施したあと、BさんはAさんに施しをするのではなく、CさんやDさんに施すということです。
AさんがBさんに施し、AさんがBさんからの施しを望むことは『ペイバック(見返り)』と云います。
これは、一歩間違うととても危険なもので、関係を良くするどころか悪化する事になりかねないので気を付けてくださいね。

 

全ては繋がっている『恩送り』と『陰徳を積む』ということ

AがBに与え、BはAに恩を返すのではなくCに与える。
CはAやBに対して恩を感じながら、つぎの世代へより多くのことを伝えていく。
やがて社会には互いを思いやり、自然に後進が育ちやすい、ポジティブな連鎖が生まれます。
これが『恩送り』と云われるものです。

『ペイフォワード』がアメリカ的な考えであれば、日本には『陰徳を積む』という考えがあります。
徳を積むことにも『陰と陽』のふたつに分かれます。

『陽徳』は、わかりやすい徳の積み方で、世間に知れてしまうものです。
これは、善い事をしているのにも関わらず、他人からの批判や妬みを買うなどのリスクを持つものです。
『陰徳』については、例えばトイレ掃除やゴミ拾いを毎日するなど、誰にも褒められないけれど人の嫌がる事を進んで行うというものです。
困っている人をみかけたら、サッと手を差し伸べて見返りを求めないのも陰徳になります。

陽徳と陰徳の大きな違いは『人に知らせるか、知らせないか』です。
善い行いをしてもそのことが表彰されたり、自分から話したりして人に知られてしまうと、それは陽徳になってしまい、運気の上がり具合は小さくなってしまいます。

ちなみに、陽徳はその人一代限りの徳で、陰徳は孫の代まで続く徳だといわれています。
良い行いをして人知られてしまう分には仕方ありませんが、自分からは話さないようにしましょう。

もちろん、家族や友達など親しい人であってもいうべきでなく、SNSに善い行いをしたことを自慢することなど論外です。
善い行いをしたら、できる限り見返りを求めずにすぐに忘れることが大切なのです。

 

キーワードは『無償の愛』 善行も悪行も、巡り巡って返って来るという法則

産まれたばかりの赤ちゃんに対して「これだけやってあげたのだから恩返ししなさい」と言う人は居ないでしょう。
無償の愛というものは、親であれば子供に対して自然と持てるもの、与えるものだからです。

一方、他人から搾取することばかりを考え、誰にも何も与えない人も沢山存在します。
一見、良さそうに見えることもあるかもしれませんが、誰かからもらった恩を第三者に与えるという行為(ペイフォワード)を怠っていると、何かをきっかけに嘘の様に人生を転げ落ちて行くこともあります。

いつも自分中心で誰かの心を平気で傷つけたり、陰で悪口ばかり言っていたり、結果的に誰かを陥れる様な事をしていると、いつかその悪行が違う形となって自分に返ってきます。
仕事が上手くいかなくなったり、人に騙されたり、誰にも相手にされなくなったり、いつの間にかそんな環境になってしまう事もあるでしょう。

善も悪も『ペイフォワード』の法則に当てはまるのです。

 

『ペイフォワード』の法則を上手く活用して生きる

いかがでしたか?
『陽徳』『陰徳』を積むことの意義が少しは見えて来たでしょうか?
危険なペイバックを望むことなく、出来るだけ『GIVE&GIVE』の精神で毎日を過ごすことで、いつの間にか運が開ける日がやって来るのではないかと思います。

窮地に陥った時に、人の本性が見えるものです。
あなたが困った時に助けてくれた人、いつの間にか去って行った人の顔を思い出してみましょう。
あなたを助けてくれた人に直接恩返しが出来なくても、あなたがしてもらった時と同じように今度は他の誰かを助けてあげればいいのです。

この法則を知って人生を歩むのと、知らずに進むのとでは、天と地ほど人生の豊かさが変わって来るのではないでしょうか。

『ペイフォワード』の法則を上手く活用して、素敵な1年になりますように。

野々垣 弘子
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