「伝える」ことへの姿勢と難しさを学んだ日々。~アセンディッド・マスターのメッセージを通訳する

「これは真剣な場面であり、物見遊山や興味半分でお越しになられないように」と、きちんと事前に説明をする必要性を肝に銘じました。それは、私たちがお世話になった上司や目上の方、訪問する時のように、失礼のない立ち居振る舞いをすることと同じなのです。

こんにちは。
ミッション・ナビゲーター/チャネラーの長谷川章子と申します。前回は、自己紹介も兼ねて、私が今のお仕事に入るきっかけをお話しました。

1998年3月、ハワイ・マウイ島にて、十一面観音さまから、突然の来訪を受けて以来、チャネリング・セッションを受けたいというご依頼をいただくようになり、私のチャネラー人生がスタートしました。

 

無我夢中で、神界からのメッセージを、通訳をし続けた日々。

諸先輩方の後押しやご紹介もいただき、たくさんの方々がチャネリング・セッションを受けたいと、お越しになりました。それぞれの依頼者のご要望を受けて、「アセンディッド・マスター」と呼ばれる存在達がご降臨され、質問の答えをお示しになってゆかれました。

「アセンディッド・マスター」とは「アセンションを終えたマスター」のことです。地上で人間として転生した経験を持ち、神界にアセンション(次元上昇)された後、地上に住む人間の指導をされる存在です。私たちがよく知っている、観音、マリア、ブッダ、イエスとは、過去の地球において、最後に人間として転生された時のお名前です。

素晴らしい英知をお持ちのマスター達も、地上で数多くの輪廻転生をくり返し、数多くの経験を経て、やがて神界へと次元上昇をされたのです。マスターは、私たちにとって、とても「経験豊富な人生の大先輩」です。ご降臨されるマスターについては、質問したい方をあらかじめリクエストをすることもできました。もしくは神界にお任せすると、その方に合わせて、最適なアドバイスを下さる方が、お越しになりました。

不思議なもので、何となく風貌が西洋的な方には、マリアさまやイエスさま(降臨される時はサナンダと名乗られます)が、お越しになります。いかにも東洋的なお顔だちの方には、観音さまやお釈迦さまがお越しになりました。また、1度のセッションに、複数のマスターが、入れ替わり立ち替わりお越しになってアドバイスされることもありました。おそらく、そういう方の場合は、複合的に英知を受け取っていただく必要があるのだと思います。

私のチャネリングは、「トランス・チャネリング」といい、マスターがお越しになられている間も、完全に自分の意識が残っています。

チャネリング中は、頭の中で3つの回路が同時進行しています。マスターからの言葉が降りてくるのを感じる右のこめかみあたりの回路と、その言葉を口に出している回路と、自分が発する声を聞いているもう一つの回路です。最初の頃は、降りてくるメッセージのスピードについて行けず、とても戸惑いました。

一番、大変だったのは天から届くエネルギーを、それに見合った、最も最適な言語に変換することです。それを絶えず、高速で続けていかなければなりません。セッション中は、天からのエネルギーを受け取る右脳と、それを言語に変換する左脳の両方が、フル回転しています。

マスターがお越しになっている間、私は完全に自分の身体を明け渡して、自分の意識は、脇に置いておきます。そうすると、マスター達は私の身体の全てを使い ……、顔の表情、手のしぐさなども加えて、メッセージを送ろうとなさいます。病気の方がお越しになった時には、指先から患部にめがけて、くるくるとエネルギーを送るようなしぐさをされることもありました。

依頼者の方が元気になっていただけるよう、神界のマスター達の想いを、できる限り正確に伝えるため、私も毎回、汗だくになって必死で通訳しました。

 

マスター達ののメッセージを伝えるためには、言葉だけではなく、その奥にある「たいせつなこと」も同時に伝えること。

当時、セッション中にマスター達が降臨されている時の私の表情が、別人のそれに変わってしまう、とよく言われました。特に、観音さまやマリアさまがご降臨された時の笑顔は、えもいわれぬ、何とも言えない自愛に満ちた表情だったと言われました。口角の上がり方が、本当に独特なのだそうです。それはそれはうっとりとするほどだったと、何人もの方がおっしゃいました。

けれども、「チャネリングが終わると全然違う」そうで、悔しくなって鏡の前で、私も何度も笑顔を作ってみるのですが、どうしても観音様のような笑みにはなりません。逆立ちしても無理、とはこのことだと思います。もちろん、未だにできません(笑)

マスター達の極上の笑顔は、人の心を開き、リラックスして相手をおもてなしなさるための心配りなのだと思います。人とお会いするときは、絶えず微笑みを絶やさず、豊かな表情を保ち続けるのは、日常生活において、とても大切なことだと思いました。

そんなある日、初めて伺った出張先のセッションで、私たちはマスターに叱られてしまいました。ある方のセッションで、セッションを受けておられる所を見てみたいと、お友達が付き添ってこられたのです。理由は単純に、チャネリングがどういうものなのか、という素朴な好奇心からだったと思います。

ご依頼者の方は、その日、日本の天照大神さまのチャネリングをリクエストなさいました。

ご降臨された天照大神さまは優しい女性の神様でした。が、依頼者の方がご質問を受ける前に、その付き添いのご友人の方を向き直り、「申し訳ないのですが、お席を外して下さいませ。」と、おっしゃいました。

けして畏怖を感じさせるような、威圧的な態度ではありませんでしたが、毅然とした態度でさらにお続けになりました。

「私どもは、見世物ではございません。私は、真剣に、この方のお悩みにお答えするために、こちらに参ったのです。この場所は、見世小屋ではございませんので、どうぞお引き取り下さいませ。」

この天照大神様の、相手の立場を尊重しつつ、不愉快にさせない言葉づかい、かつ、ご自分の主張を真正面からお伝えになる姿勢は、本当に見事なものでした。

そして、この出来事を通じて、通訳をさせていただく私にとって、マスター達が降臨なさるということはどういうことなのかを、深く理解させられる大事な場面ともなりました。

以後、セッションの際に、依頼者の方に、「これは真剣な場面であり、物見遊山や興味半分でお越しになられないように」と、きちんと事前に説明をする必要性を肝に銘じました。私は、そういうことも含めて、「通訳」を担当する立場なのだ思い至りました。

それは、私たちがお世話になった上司や目上の方、訪問する時のように、失礼のない立ち居振る舞いをすることと同じなのです。さらに、神社やお寺で、神仏がお住まいになるご神域、聖域に入って、失礼のないようにふるまうことも同様でた。

そうやって、駆け出しの新人チャネラーは、目に見えない世界を体現することの難しさを突き付けられ、一挙手一投足、これからは日々の立ち居振る舞いにも気を抜けない……と、観念したのでした。

 

この連載では私がアセンディッド・マスターたちから教わった生き方、考え方の極意や、不思議なお話などをお伝えしていきたいと思います。
どうぞよろしくお付き合いくださいね。

 

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