大衍筮法による易占、4096の卦から得られる、先哲の英知。
取り入れてみると、ちょっと素敵な一週間になるかも?
易者MIKAKU(未畫齋)がお伝えします。
秋分を象徴する卦、「観」。
昨日、9月22日は、秋分でした。
易学、あるいは易占においては、「易の卦や爻を、365日に見立てていく」という研究も、行われています。
「そこまで細かく詰めるべきではない」とする考え方もありますので、いろいろと難しいのですが……。
それでも、易者や易学者の多くが「この日を象徴するのは、この卦だ」と、一致して認めるような卦は存在します。
「観」の卦がそのひとつであり、易者の多くが「秋分を象徴する」と考えています。
「観察」の、「観」。
「観」は、上が風・下が地をあらわします。そのため、地上から吹きわたる風を見るように、あるいは、風が地面のほこりを吹き払った後のように、物事をよく見るのがよい、というかたちを示しています。
秋らしく、爽やかで清浄な様子を象徴します。
まさに、「観察」に良い時期だ、というわけです。
ガンガン動いて、利益を上げて……というのには、あまり向きません。
それでも、「ここで足を止めて、いろいろ見直してみると、後で飛躍するための基礎が作れそうだ」という運気です。
その分、というわけでもありませんが、精神的な活動には、吉とされます。
「学問の秋、芸術の秋、文化の秋」ですね!
恋愛でも、プラトニック……あるいは、少し穏やかな気遣いなどが、身に沁みる季節なのかもしれません!?
気の長い話と、物思い。
大昔の中国で、殿様が幼い息子を占わせたら、この「観」の卦(四爻)が得られたのだそうです。
で、その解釈が……。
「この子の子孫は、他の国の殿様になるでしょう。その頃、この国は衰微していることでしょう。」
とのこと。
「本人では無く、子孫の話。殿様になるけれど、亡命先の別の国。しかもその頃、祖国はボロボロ。」
喜んで良いやら、悲しんで良いやら。
気の長いお話でもあり、栄枯盛衰というものに思いを致さざるを得ないお話でもあります。
「観」という卦は、景気が良い運勢とは言えません。
遠くから眺めるような、風に吹かれて行くような、物寂しさも感じさせる運勢ではあります。
それでも、非常にバランスの良い運勢であり(専門的な話になりますが、「中正」が2つあるため)、大きな視野から見た場合には、安定感を持った運勢と言うことができます。
いろいろあって、今は少し元気がないとしても。他日、きっと栄光をつかむことができる。
そんな可能性をも感じさせてくれる運勢というわけです。
時には、ひとりそっと物思いにふけり、心身を休め。そして明日の飛躍の計画を練る。
そういう秋の一日があっても、良いのではないでしょうか!
近すぎず、遠すぎず」の絶妙な距離感を。
個別の問題について、指針を提案いたします。
参考になるところがありましたならば、幸いに存じます。
金運:動きすぎずに、「観」や「見」に回るべき時、ありますよね。
仕事運:人間関係を、じっと見据える時かも!?
就職・転職:落ち着いて考える必要がありそう。
恋愛・結婚:「近すぎず、遠すぎず」の絶妙な距離感を。
家庭:忙しい時こそ、いったん視点を遠くに置いてみると良いかも。
学問・芸術・趣味:まさに学問の秋、芸術の秋、文化の秋です!
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