大衍筮法による易占、4096の卦から得られる、先哲の英知。
取り入れてみると、ちょっと素敵な一週間になるかも?
易者MIKAKU(未畫齋)がお伝えします。
易占は、道徳的な占いとされていますが……。
易占。
占いでもあり、何か神秘的な雰囲気があるんじゃないかな、と思われるかもしれません。
もちろん、そういうところも無いとは申しません。
しかし、古代の中国人は、基本的に、「あくまでも人を、人間社会を」見つめる人々でした。
神秘だけでなく、心理を。世の移り変わりの、法則性を。
そこを考察するのが大好きな人々でした。
「易を研究することで、人が、社会が見えてくる。」
古代中国の知識人達は、そう信じていたようです。
「易を研究することで、国家の政策を立てることもできるのではないか」。
そういう観点も、易学のひとつの流れとして、古くからあります。
現代で経営コンサルティングをされている易者(易学者)は、この系統でしょう。
そういう「お堅い」と言ってしまってはいけないのかもしれませんが……まじめな取り組みを反映しているからでしょうか。
古来、「易占は、道徳的な占いである」と標榜されています。
「易は、もって険を占うべからず」という言葉が示されているのです。
「不正な事項を占ってはならない」という意味で、易占のルールとなっています。
よくよく見ていると、怖いものが浮かんでくる。
とは言え、必ずしもきれいごとばかりではないのが、人間社会。
「易とは、変化である」、「運勢は、必ず変化する」。
そうした、易の根本概念を見つめていると、ちょっと怖い利用法も、見えてきます。
特に、「月は満ちればまた欠ける」という、老荘思想と組み合わせた場合には、なかなか。
参考として、スポーツの「ピーキング」があります。
こちらに記事を投稿したことがあるのですが……。
「最初から最後まで、ずっと好調という訳にはいかないのだから、本番前にあえて少し調子を落とすことで、大事な試合に最高の状態で持っていけるようにする」というのが、ピーキングです。
「運勢(ものの状態)は、常に変化する。そこには法則性があるのだから、それを上手に活かすべきだ」という、易の思想にマッチするものです。
これ、恋愛にも応用できるんです。
本当は、あんまり勧めてはいけないのかもしれないけれど……。
お付き合いしている、お二人がいる。
素敵な彼氏で、好きになってしまった。
「好きになったら一直線、略奪をしかけにかかる」という発想も、無いとは言いませんが……。
充実した恋から、彼を引き離すのは、難しいことですよね。
そこで頭に浮かぶのが、「運勢は変化する」「月は満ちればまた欠ける」なのです。
どんなに仲良くお付き合いしている二人にも、うまくいかない時というのは、必ず訪れるものですよね?
そういうことであります。
おお、怖い怖い。
なお、古代中国的には、さらに怖い発想をしていきます。
「敵の充実に、あえてさらに勢いを与えてやると良い。絶頂期というものは短いのだから、下り坂がより早く訪れる。」と考えていくわけです。
これ実は、紀元前800年頃から使われている陰謀です。
現代の中国政府も、「100年、200年先を考えて政策を立案している」なんて噂を聞きます。
おお、怖い怖い。
……そのとおりに動けば、ですけれどね!
実際には、そううまくいかなかったりすることも、多いです。
恋愛の問題だって、ライバルの後押しをしたら、ゴールインされてしまうかもしれないわけです。
使いこなすのは難しいかもしれませんが……。
「月は満ちればまた欠ける」・「物事の盛衰には、法則性がある」。
そういう発想、何かの参考になるかもしれませんよ!
《未畫齋さんの記事一覧はこちら》
https://www.el-aura.com/writer/mikaku/?c=91777