じっとしていると、解決することも。
そうすると、「艮、坤へゆく」とは、「動かざること山のごとし」の「艮」から、「どこまでも変わりなく続く母なる大地」の「坤」への変化であるということになります。
変化が無い状態から変化が無い状態へ。それを変化と言って良いものなのか。「へんかの ほうそくが みだれる!」です。哲学談義のようになってしまいそうです。
それでも、「艮」と「坤」には違いがあります。
ひとつには、「山」があるのと無いのとの違いです。
「山なしオチなし……」というわけではありません。意味はありますので。
もう一つが、「艮」は、「若い男性」であり、「坤」は「母」であるというニュアンスの違いです。
すなわち、艮は「動かないようにしなさい」という意味合いが強いのに対し、坤は「受け入れるようにしなさい」という意味合いが強いのです。(古代社会の発想ですので、現代的な観点からは非難もありうるかもしれませんが、お許しいただきたく思います。)
たとえば失恋の悲しみにとらわれている時など、「なかなか問題が解決しない。いつまでも状況が動かないように見える」ような時には、無理に解決しようと 動くよりも、じっとしている方が良いこともあります。
やがて問題は平原のように平らかに、何事も無く解決に向かいます。受け入れられるようになってきます。
と、こんな視点はいかがでしょう?
「山場」はある方が良いのか、無い方が良いのか。
個別の問題について、指針を提案いたします。
参考になるところがありましたならば、幸いに存じます。
金運……………………進展がないと見るか、破綻がないと見るか。
仕事運…………………大きな動きが無いときこそ、地味な整備にはぴったりです。
就職・転職……………動かず我慢してみると、安定することも。
恋愛・結婚運…………「山場」はある方が良いのか、無い方が良いのか。
家庭……………………平穏無事が一番ですよね。
学問・芸術・趣味……地味も悪くはない、という時もあるのでは?