こんな視点はいかがでしょう? MIKAKUの易占アドバイス(12月第2週)

「苦労を覚悟の上で、飛び込む決断をすべき」時もあります。 覚悟と強い意思を持って進むのであれば、困難はいつか消えて行きます。求めていた結果を得られるでしょう。

大衍筮法による易占、4096の卦から得られる、先哲の英知。
取り入れてみると、ちょっと素敵な一週間になるかも?
易者MIKAKU(未畫齋)がお伝えします。

 

決断

今週は、「夬之屯」(夬、屯へゆく)の卦から得られる指針をご紹介します。
「夬」(かい)が「屯」(ちゅん)へと変化していくという運気を示すわけですが……。

変化する前の運気を示す「夬」は、「決断する」という意味です。古代では、「クーデター」「反乱」のイメージとも言われていました。

そのせいもあって、この「夬」の卦が得られた時は「できるだけ穏やかに、決断は慎重に」と解釈すべきだ、と言われがちでした。
反乱は「不道徳」とされているのが古代社会です。止める方向での解釈が行われるのは、当然です。また、アドバイスをする立場に過ぎない易者は、相談者の行動に対して責任を負うことができません。そのため、できるだけ「なあなあ」な物言いをする方が安全だ、というところがあります。

そう言った「楽屋裏」の事情を差し引いても、「反乱」のような大きな決断は、相談者にとって大変な危険を伴います。「慎重に」とアドバイスするのは、自然なことです。爻辞(占いの言葉)も、その方向で記されているものが多いです。

しかし、この卦の本質はあくまでも「決断」です。
「夬」が得られる時は、何かうまく行かない状態であることが多いと感じられます。「上からの圧力」的なものがあったり、どうも力不足であったり。押さえつけられているようなイメージです。
それに耐えて、大きな決断をすると、運気が変わってくると考えられるのです。

恋愛運では、エネルギー不足、あるいは周囲の反対などがあるイメージです。どうも踏み込めない。今は「時」ではないのか、それとも勇気を持って踏み込むべきなのか。その見極めが大切になります。

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産みの苦しみ

変化後の運気を示す「屯」は、「苦難」という意味です。「行き悩む」「とどこおる」とも言われます。

この「屯」のイメージは、一言で言えば「産みの苦しみ」です。「大きな希望を持って事を為そうとするからこそ、それに伴って大きな悩みが生ずる」という運気です。

「屯」は、「四難卦」と言われています。「悪い運気の四天王」という意味です。ただ、四難卦の中でも、(「蹇」と)「屯」は、それほど悪い運気ではないと私は考えています。
専門的になりますが、(「蹇」も)「屯」も、「中正」が二本あるため、運気がめちゃくちゃに乱れているというわけではないということ。

また、卦の性格が 分かりやすく、対策が非常にはっきりしているということ。それらの理由により、「四難」の残りの二つである「習坎」や「困」、あるいは四難卦ではないものの、悪い運気とされる「否」や「明夷」ほどは厳しくないと思われるのです。

「屯」の性格は、はっきりしています。「産みの苦しみ」です。どのような物事であれ、新たに何かを始めようと思えば、苦労はつきものですよね。ですから、「覚悟を持って進むならば」、必ずしも悪いとまでは言えないのです。
とはいえ、それでも「苦しみ」です。かなりの苦労が予想される、という運気ではあります。

なお、恋愛運については、「期待はずれ」であることが多いとされる運気です。事前の噂ほどではなかった。あるいは、「いわゆる『スペック』は高いけれど、人柄その他で、総合的には『残念な男性』」というイメージですね。