天王山の青き龍ルシファー② ルシファーは天王山のどこにいるのか? 上

ルシファー

こんにちは、マユリです。

ルシファーは鮮やかなエメラルドグリーンをしている

明智光秀が主人公の大河ドラマ「麒麟がくる」が始まりましたね。
画面を見ていて印象的なのはカラフルな色使い、特に鮮やかな緑です。

以前、明智光秀とカバラの大天使ルシファーのお話をしましたが、そう、ルシファーは美しいエメラルド色をした大天使です。
「麒麟が来る」前編にちりばめられた鮮やかなエメラルドグリーンは、ルシファーに忖度したのでしょうか。

明智光秀と秀吉決戦の地、天王山には、青き龍=カバラの大天使ルシファーがいます。「え、今さっきエメラルドグリーンっていったのでは?」本来、日本語の青は、緑と青を含む寒色系のすべてをさします。ほら、信号の緑のことを青って言うでしょう?日本人が緑と青を区別するようになったのは、実は20世紀になってからなんです。

私が見たルシファーは、蛍光色のような、金粉を拭いたような緑をしてました。もしかしたら光の角度によって見え方がかわる孔雀の羽のような偏光色なのかもしれません。孔雀の羽は本来黒いのですが、光の干渉によって、青や緑の美しい模様が現れるのです。

 

ルシファーは日本では青龍として崇拝されてきた

エネラルドグリーンの大天使あるいはゴールデンドラゴン・ルシファーは、日本では青龍と呼ばれていました。天王山には、青い竜が今でもいます。もちろん光秀のころ、戦国時代には既にいました。

天王山に青い龍がいることは、霊視する力があれば誰でもわかることですから、今よりも見える人が多かった中世において、そこに龍がいる事はそれなりに知られていたと思います。当時の日本人が、キリスト教の悪魔(キリスト教では、悪魔はドラゴンの姿をしています。)のことなど知る由もありませんから、「天王山にルシファーがいる」など思うはずはなく、単に「天王山には青い竜がいる」と思っていたはずです。

西洋ではドラゴンは悪魔ですが、東洋では龍は神の一種なので、天王山の青き龍はありがたい龍神様として崇拝の対象とされていたことでしょう。

何を神というか魔物というかは文化的な問題で、西洋と日本ではルシファーに対する評価が真逆ですが、それは、価値判断を下す人間側の問題で、ルシファーのもつ性質に変わりありません。織田信長を残酷非道な専制君主といっても、戦国を統一した英雄といっても、信長の性質が変わるわけではないのと同じです。

ルシファー

(大河ドラマ「麒麟がくる」/画像提供・NHKホームページより)

 

天王山の打ち出の小づち伝説

では、ルシファーの性質とは何でしょうか。

ルシファーの性質とは、「なんでも願いを叶えてくれる神様」であり、「お金と成功の神さま」です。悪魔といわれようが神といわれようがその性質は一貫しています。

実は、天王山には、打ち出の小づち伝説があります。一寸法師にでてくるあの打ち出の小づちです。小づちを振ると、一寸法師の身長が伸びたり、金銀財宝がざくざくとでてくるのですから、「なんでも願いを叶えてくれる神様」「お金と成功の神様」ルシファーの面目躍如たるところです。天王山は、中世には宝の山でもあったのです。

この伝説からも、ルシファーという名は知らなくとも、その本質を当時の日本人は認識していたように思います。

 

青き龍ルシファーは天王山のどこにいるのか?

さて、「マユリさん、ルシファーは天王山のどこにいるんですか? 天王山はちょっとしたハイキングコースにもなってて結構広いんですよ。」というご質問をいただきました。

な~るほど、私自身はいったことがないのですが、まあ、行くまでもありません。というのも、ルシファーは体の半分ぐらいは天王山に埋まっていて上半身が露出している天王山の標高よりもはるかに長い龍なんです。いや、埋まっているのは、三分の一くらいでしょうか……。

「え、埋まっているって?」